中共ウイルス(新型コロナ)の感染拡大で都市封鎖が2週間近く続く中国の上海では、食料品を入手できず困惑している市民が続出している。SNS上では「どうやって生き延びるか」の話題で持ちきりだ。上海の二の舞にならないように、北京や広州などの市民は食料の備蓄に奔走している。
官製メディアの北京市ラジオ・テレビ局は7日、「食料の貯め込みは必要ない。 北京には10カ月分の食糧在庫を有している。政府備蓄や緊急物資放出システムもある」と主張した。
しかし、北京で秘書として働いている女性は「上海を見たら、もう官製メディアを信用しなくなった」と香港紙、サウスチャイナ・モーニング・ポストに話した。
彼女は、過去1週間でトマトやジャガイモなど、20㎏近い食糧を買いだめしている。コメや小麦粉などの必需品もさらに買いだめする予定だという。
「自分を頼りにした方がいい」と彼女は話した。
同紙によると、ここ1週間、中国各地のネットユーザーは、突然の封鎖に備えるための「必要品リスト」や「食料の保存」などをまとめた「サバイバル・ガイド」を多く投稿し、注目を集めているという。
なかには「サバイバル講座」を299元(約5700円)で販売する者までいるという。
ある北京市民は「北京の人たちはすでにパニック買いを始めた」「自分も今日は一日中『自分は何しているんだろう。なぜこんなことをしなきゃいけないの?いつまで続くのか?』と自問しながら、携帯電話で買い続けたよ」と話した。
中には、冷凍庫まで購入したり、いざという時に庭で野菜作りができるよう種の入手を考える北京市民もいるという。
南部の広州でも、同様の動きが広がっている。
広州の国家インターネット情報弁公室も公式SNS上で「広州は食糧の供給が確保できる」とし、食糧備蓄の必要性はないと主張。
しかし、広州市民によると、スーパーでは多くの商品が売り切れているという。
広州のネットユーザーは「広州当局の主張を見た時、一時は安心した。しかし、上海も以前は同じことを言っていたのを知ってから心配になった」
「西安や吉林、今度は上海も大混乱に陥った。もう政府の言葉を信じられない」などと書き残した。
(翻訳編集・李凌)
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