岸信夫防衛相は12日夜、訪日したイタリアのグエリーニ国防相と会談した。グエリーニ氏はインド太平洋戦略において日本との協力を重視していると述べ、次世代戦闘機「F-X」の共同開発など防衛装備品分野での協力の可能性にも言及した。先進7カ国(G7)のメンバー国として緊密に連携することで一致した。
岸防衛相は「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」の維持と強化のためには欧州諸国の関与が不可欠だと指摘し、イタリアとの防衛協力の取組みなどで緊密に連携していく考えを示した。
グエリーニ氏は、イタリアは日本との協力を重視しており、「自由で開かれたインド太平洋」を強く支持すると述べた。航空自衛隊が現在運用するF-2戦闘機の後継機種となる次世代戦闘機「F-X」の共同開発にも関心を示し、防衛装備品分野での協力の可能性に言及した。
軍事的圧力を強める中国を念頭に、両国防相は、力を背景とした一方的な現状変更の試みに強く反対した。自由や民主主義、人権、法の支配といった基本的価値を推進することが重要であるとの認識で一致した。
岸防衛相はウクライナ情勢について、力による一方的な現状変更は、欧州のみならずアジアを含む国際秩序の根幹を揺るがすものであり、断じて認められないと述べた。
弾道ミサイル発射を繰り返す北朝鮮についても議論が行われた。双方は、北朝鮮の行為は国連安保理決議違反であるとして強く非難した。
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