オーストラリア国防省や海軍が支援する隔年開催の博覧会「インド太平洋2022年国際海事博覧会」が10日から12日までシドニーで開催されるが、中国軍関係者の出席が禁じられていたことがわかった。貿易制限措置など両国の関係悪化が背景にある。博覧会には日本を含む40カ国の海軍幹部が出席する。
中国は例年参加していたが、豪海軍のマイク・ヌーナン副将軍は両国の緊張関係を理由に招待しないという。オーストラリア放送協会(ABC)が報じた。日本からは酒井良海上幕僚長が出席する。
博覧会では世界中の700以上の防衛関連企業の出展者が最新の海軍技術を披露する。会議ではオーストラリア北部の都市ケアンズから1700キロ以内に中国が海軍基地を構築する可能性があると指摘される中国・ソロモン諸島間での安保協定締結についても言及される予定だ。
米豪両政府は中国・ソロモン諸島間の安保協定は「透明性の欠如」があると懸念を表明してきた。ソロモンのソガバレ首相は国内での中国軍基地建設の可能性を否定しているが、4月上旬の中国国営企業・中航国際集団のリーク文書で、同社が人民解放軍・海軍のインフラ整備のために積極的に場所を探していることが明らかになった。
ウクライナ侵攻を受けて、ロシアの招待も見送られている。
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