オーストラリア機密情報機関(ASIS)のポール・サイモン(Paul Symon)長官は10日、「中国の閉ざされた社会の路線に不満を持つ、ますます多くの共産党幹部や個人がASISに内部情報を提供するケースが増えている」と明かした。
ソロモン諸島が先月、中国と結んだ安保協定についても、同長官は深い懸念を表明し、「この地域の民主国家の指導者たちは、お金を施してくれる政権によって操られている」と警鐘を鳴らした。
ソロモン諸島は豪州の北東約2000キロメートルに位置する地政学上の要衝だ。同協定によりソロモン諸島に中国軍が駐留すれば、紛争時、豪州は米国やアジアにつながる重要な供給路を断たれかねない。
ソロモン諸島のマナセ・ソガバレ首相は先月の議会で、中国との安全保障協定の締結は「治安維持」目的であり、「地域の平和と調和を損なわない」と強調した。しかし、同協定の詳細は未だに明らかにされてない。
サイモン氏は「中国は他人を真のパートナーではなく、取引の1つとして扱っている」「世界の人々の知性を見誤っている」と批判した。
(翻訳編集・李凌)
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