米国務省、「台湾は中国の一部」などをサイトから削除

2022/05/11
更新: 2022/05/11

米国務省は5日、同ウェブサイトに掲載する米台関係に関するファクトシート(概要説明)を更新し、「台湾は中国の一部」や「米国は台湾独立を支持しない」などの文言を削除した。中国と台湾で注目された。

国務省の新しいファクトシートは「米国は台湾関係法、3つの米中コミュニケ、6つの保証に基づき、長年にわたり『一つの中国』政策を取っている」とした。「台湾関係法」の文言を3つの米中コミュニケと6つの保障の前に置くのは初めてだ。

また、「米国は台湾と外交関係を結んでいないが、非公式に強固な関係を築いており、台湾海峡の平和と安定を維持することに変わらぬ関心を寄せている」と強調した。

ロイター通信によると、国務省のプライス報道官はファクトシートの表現が一部修正されたが、米台関係に関する基本的な政策は変わっていないと述べた。

台湾外務省の欧江安報道官は同日、「米国務省と米国在台湾協会は、米国の関連政策に変更はないと説明した」とコメントし、「バイデン政権が発足して以降『台湾関係法』や『6つの保証』を守っており、台湾への約束は盤石そのものである」と評価した。

一方、中国外務省の趙立堅報道官は記者会見で、台湾は中国の一部だと強調し、「台湾海峡の現状を変更する(米国の)試みは、自らがつけた火の粉をかぶることになる」と威嚇した。

米紙ワシントン・ポストによると、米国務省が米台関係に関する概要説明を更新した5日、米国防総省の報道官は4月20日に行われた米中国防相の電話会談を巡って「中国国防省が誤って、米国は『一つの中国原則』を堅持していると公表した」と指摘した。

国防総省のジョン・カービー報道官は、同日の米中国防相電話会談において「オースティン国防長官はこのようなことを話していない」とし、「実際に長官は『台湾関係法』、3つの米中コミュニケ、6つの保証に基づく『一つの中国』政策に引き続き取り組んでいると中国側に明確に伝えた」と述べた。
 

張哲
張哲