中国各地で都市封鎖が長期化する中、国営通信の新華社電子版12日付は、他国への生産移管を検討している外資企業に対し、中国から撤退しないよう呼び掛けた。
『動態(ダイナミック)ゼロコロナは中国と世界経済により大きな確実性をもたらした』と題した評論記事は、「ゼロコロナ政策を堅持する決心は揺るがない」と繰り返し強調した。中国以外の「代替案」を検討する外国企業に対し、「ゼロコロナ」政策のメリットを説明し、「長い目でじっくり検討するよう」「中国とともに困難を乗り越えよう」などと訴えた。
新華社は「必要な防疫措置で、一部の外資企業に一時的な損失と困難をもたらした」と認めながらも、「これは感染を有効に制御し、秩序ある生産再開のための必要な代償である」と弁解した。
国際社会では、中国政府の「ゼロコロナ」政策を疑問視する声が高まっている。欧米企業は今月初め、中国での混乱による業績悪化やサプライチェーン危機などを相次いで警告した。
在中国の欧州連合商工会議所(EUCC)が5日に公開した最新調査報告書によると、中国のコロナ政策の影響で在中国欧州企業のサプライチェーンが混乱し、3分の1近い企業が人員削減を余儀なくされたという。さらに、2割以上が投資を中国以外へ移すことを検討している。約78%の企業は「中国市場はもう魅力的でなくなった」とした。
在中国米国商工会議所(AmCham China)が9日に発表した調査報告書では、78%の在中国米企業が今年の業績予想を下方修正し、52%の企業は中国での投資計画を遅らせ、または縮小した。
同商工会のコルム・ラファーティ(Colm Rafferty)会長は声明で、「中国側の感染防止措置は、米企業の中国に対する信頼感を低下させている」と指摘し、「トンネルの先が見えない」と話した。
一方、世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は10日、中国のゼロコロナ政策は「持続不可能であり」、「戦略を変える時が来た」と指摘した。
(翻訳編集・李凌)
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