[国連 26日 ロイター] – 国連安全保障理事会は26日、北朝鮮に対する制裁を強化する米国主導の決議案の採決を実施したが、常任理事国である中国とロシアが拒否権を行使し、否決された。
安保理は2006年以降、北朝鮮の核・ミサイル開発の資金源に打撃を与えるために全会一致で同国への制裁を強化してきたが、制裁決議案が否決されたのは、これが初めて。
15カ国で構成する安保理の残りの13カ国は賛成票を投じた。
米国のトーマスグリーンフィールド国連大使は、安保理にとって「残念な日」になったとコメント。
同氏は安保理で、北朝鮮が世界にとって「明白かつ現在の危険」になっていると強調し、安保理の自制と沈黙は脅威を減らすどころか北朝鮮を勢いづかせていると述べた。
また、北朝鮮が年初から大陸間弾道ミサイル(ICBM)を6発試射し「核実験に向け精力的に準備を進めている」との米国の分析を明らかにした。
北朝鮮は25日、ICBMを含むミサイル3発を発射した。バイデン米大統領のアジア歴訪が終了したばかりだった。
ロシアのネベンジャ国連大使は、北朝鮮に対する追加制裁は「袋小路に入る道」だと主張。
中国の張軍国連大使は、制裁強化はさらなる「負の影響と対立の激化」をもたらすだけだと強調した。
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