中国、ポケモンの「コダック」が大人気 長期封鎖への不満晴らす

2022/06/01
更新: 2022/06/01

ケンタッキー・フライド・チキン(KFC)中国法人が5月21日に販売を始めたキッズセットの附属電動おもちゃ、大人気ゲーム「ポケットモンスター」シリーズのあひるポケモン「コダック」の人気が急上昇している。若者はコダックを使って、SNS上で長期の都市封鎖への不満を爆発させている。

おもちゃのスイッチを入れると、コダックは音楽に合わせて体を左右に揺らし、両手を交互に上下に動かすことができる。

ネットユーザーらはこの仕掛けを使って、コダックが最初に上げる右手に「仕事」と書かれた紙を貼りつけ、次に上げる左手に「行きたくない」と書かれた紙を貼り付けて心の本音を表現した動画をSNS上に投稿した。

中国の動画共有サイト「bilibili」ではコダック動画が多く集まった。8万3000回以上再生された動画には、コダックが両手に「火鍋」「食べたい」と書かれた紙を持ち、交互に打ち振っている。

中国SNS上で爆発的な人気が出たKFCキッズセットの附属おもちゃ
「コダック」(bilibiliよりスクリーンショット)

同サイトの「コダックで上海の現状を表現」とのコーナーでは、コダックは「起床」「PCR検査」、「列に並んで」「PCR検査」、「列に並んで」「物資を受け取る」、「外に」「行きたい」などを打ち振っていた。

電気自動車メーカー「小鵬汽車」の創業者である何小鵬氏は、SNS微博(ウェイボー)上でコダック動画を投稿した。動画の中でコダックは「半導体チップ」「急いで求む」と訴える。世界的な半導体不足やサプライチェーンの混乱が、中国の自動車産業にも強い打撃を与えていると示唆した。

中国メディアの報道では、KFCのキッズセットは69元(約1330円)で販売されている。爆発的な人気が出たため、コダックはネット上で1000元(約1万9300円)以上で転売されている。

張哲
張哲