米国のユーザー情報に中国技術者が不正にアクセスしていたことが明らかになった中国の動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」を、アプリストアから削除すべきだと考えている米国人が約6割に上ることが、12日発表の世論調査で明らかになった。
世論調査会社トラファルガー・グループと提言団体コンベンション・オブ・ステイト・アクションは、7月7日から10日まで、米国の有権者1078人を対象に調査を行った。
その結果、アプリストアからティックトックを削除することについて58.6%が「支持する」と回答した。「反対」はわずか17.8%、「わからない」は23.6%だった。
支持政党別の回答では、無党派層(56.9%)と共和党支持者(76.8%)はティックトック排除に賛成する傾向が強かった。いっぽう、民主党支持者による賛成は39.2%に留まった。
年齢層別では、65歳以上の67%がティックトック排除を支持したのに対し、25〜34歳は44.3%と半数を切った。ティックトック排除に反対した割合は65歳以上が9.6%、 35〜44歳が19.6%、18〜24歳が28.3%と若年層ほど同アプリに対する警戒感が薄いことが浮き彫りとなった。
不正アクセスの発覚により、当局者や専門家は、中国共産党が諜報活動や情報操作にティックトックを利用している可能性があるとして、監視の目を光らせている。
大紀元の取材に応じたケン・バック下院議員はティックトックについて「中国共産党が米国人の個人情報や専有情報に侵入するための新たな侵略的ツールだ」と述べ、米国は同党による諜報活動を阻止する強力な行動を取る必要があると訴えた。
米交流アプリ「パーラー(Parler)」の元暫定最高経営責任者(CEO)で、同調査を依頼したコンベンション・オブ・ステイト・アクションの代表マーク・メックラー氏もティックトックに潜むリスクについて警告。中国共産党が長年続けている「対米デジタル戦争」の一端だと述べた。
ご利用上の不明点は ヘルプセンター にお問い合わせください。