法輪功情報サイト「明慧ネット」によると、中国本土で7月1日から8月31日まで、少なくとも1850人の法輪功学習者が警官に連行され、嫌がらせや拷問を受けた。同報道によれば、今年10月に開催される中国共産党第20回全国代表大会を前に、中国共産党は法輪功学習者への弾圧を強めている。
明慧ネットによると、614人が家宅捜索を受け、62人が強制的に洗脳施設に送られた。14人の年配学習者が年金を停止され、31人が強制的に頭髪と血液を採取された。また、同期間に18人の学習者が迫害により死亡した。
法輪功は、「真・善・忍」を重んじる中国の伝統的な修煉法。心身の健康と道徳性の向上に顕著な効果が見られるとして、1992年に伝え出されて以来、数千万人が学んでいる。しかし、高まる人気を脅威とみなした当時の中国主席・江沢民は1999年7月20日から迫害を開始した。
迫害の事例
70代の張秀芬さんは7月5日、帰宅途中に豊台区青塔派出所の警官らに不当に連行され、8人の警官に暴力を振るわれた。航天中央病院の診断によれば、張さんは胸椎と肋骨の骨折、腰椎の圧迫骨折の重傷を負った。
長年の拷問の末、衰弱している馬平さん(60歳)の家にも容赦なく押し入った。警察は窓を割り不当な家宅捜索を実施し、コンピューターなどの私物を持ち去った。止めに入った馬さん息子を連行し3日間にわたり監禁した。
吉林省で農業銀行監督室長を務めていた馬さんは、法輪功を学んでいるという理由だけで吉林省公主陵刑務所に投獄された。警察官は、電気棒で性器や肛門を感電させたり、灌食(強制摂食)させたりするなど4年にわたって馬さんに拷問を加えた。
国際的な議員連盟、迫害の終結を呼びかける
中国国内の状況を把握するのは難しいため、明慧ネットが報じている迫害件数は、氷山の一角に過ぎない。米欧日などが加盟する国際的な議員連盟「対中政策に関する列国議会連盟」(IPAC)は7月20日、中国共産党による信仰の自由への弾圧を非難する声明を発表した。
IPACは、7月20日は「中国共産党が法輪功学習者に対して残酷な迫害を開始した日」だと指摘。各国政府に対し、法輪功迫害を終わらせるために立ち上がるよう呼びかけた上で、人権弾圧を繰り返す中国当局は「責任を負わなければならない」と強い言葉で非難した。
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