今月29日の日中国交樹立50周年を前に、民間非営利団体「言論NPO」はこのほど、日中関係に関する世論調査の結果を発表した。現在の日中関係について「満足」と答えた人はわずか6.1%であることがわかった。
言論NPOは7月下旬から8月中旬にかけて調査を実施し、1000人から有効回答を得た。
21日に公表した調査結果によると、日中国交正常化50周年を「知らない」日本人の割合は67.1%で、「知っている」と答えた人は32.6%。
現在の日中関係について、43.9%の日本人は「不満」と感じている。理由として「現状の両国の政治的な関係が友好でないから」が最も多い。また、「国交正常化時に期待された両国の協力によるこの地域の平和や安定が、未だに実現していない」を挙げた人は2番目に多い。
「満足」と感じている人はわずか6.1%。「満足」と答えた人のうち57.4%は、「50年間、日中両国の国民感情は紆余曲折を繰り返しているが、民間で様々な交流が行われ、関係改善に寄与してきたから」と示した。
日中関係について「わからない」と答えた人は全体の49.2%を占める。
また、日中平和友好条約が「機能している」とする人は8.3%にとどまり、「あまり機能していない」が29.8%、「すでに形骸化している」が18.4%。4割超の日本人は懐疑的な見方を示していることがわかった。
国交正常化50周年を踏まえた日中首脳の相互訪問については、「なるべく早く実施」とする人が36.9%と最も多い。「感染拡大が収束してから行う」が22%。いっぽう、「両国間に様々な困難があるため見合わせるべき」との意見は11.2%にとどまった。
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