新型コロナワクチン接種後に死亡 遺族会を結成 弁護士「集団提訴を検討」

2022/10/21
更新: 2022/10/21

新型コロナウイルスのワクチン接種後に親族が死亡した遺族と支援者らが20日、都内で記者会見を開き、予防接種の健康被害を救済する申請手続きの支援や情報共有のための遺族会を結成したと発表した。担当する青山雅幸弁護士は、遺族の要望に応じて国に対する集団提訴も検討していると明らかにした。

B型肝炎訴訟や美白化粧品被害を含め医療裁判に携わってきた青山氏は、新型コロナワクチン接種後の死亡例の多さに着目する。

厚生労働省が10月7日に発表した副反応疑いの報告によると、1878件の死亡例が医療機関とワクチン製造販売業者からの報告として確認された。これは、インフルエンザワクチンの70倍に及ぶという。

ワクチン接種が勧められるなか、接種後死亡を訴える家族らに対する誹謗中傷もあると指摘。支援団体代表の鵜川和久氏は、公衆衛生のために「打てと同調圧力になっている。仕事の制限や辞職などのワクチンハラスメントもある。こうした被害にも声を上げたい」と支援への想いを語った。

新型コロナウイルスワクチンはファイザーアストラゼネカを含め治験段階であると公表されている。検証不足等を理由にかねて接種に警鐘を鳴らしてきた、ナカムラクリニック院長の中村篤史医師は、厚生労働省に接種見送りを求める嘆願書を提出したり、ワクチン特例承認を取り消すよう求める裁判も行ったが「状況は変わらない」と訴えた。

「死亡例や副反応が報告されているにもかかわらず4、5回の接種が奨励され、乳幼児接種も開始されるのは異常事態だ」と中村氏は語気を強めた。

昨年30代の夫をワクチン接種の数日後に亡くした30代女性は会見で、ワクチン接種による被害者は自分達だけではないと述べた。「被害者はこれだけではない。声を上げられない方や報告していない方もいる。そうした方の思いも受けてここに立っている。ワクチンで亡くなった方の思いも報われるよう無念を晴らしたい」

会見に出席した鎌倉市の長嶋竜弘市議は、市内でワクチン接種により死亡した13歳の野球少年の事例を紹介。「健やかな子供、若者の体を守るために正しい情報を広く発信してほしい」との少年の母親のメッセージを代読した。

国は接種証明や死体検案書などを申請することで、医療費や障害年金、死亡一時金が給付されるワクチン接種による健康被害救済制度を設けている。

青山氏は弁護士側の今後の動きとして、ワクチン接種後死亡した遺族支援のため予防接種健康被害救済申請制度の協力や、ワクチン接種と死亡の医学的因果関係調査および解析、さらには遺族要望に応じた集団訴訟を検討すると述べた。

厚生労働省がワクチン接種後の健康被害を認定したのは985件、接種後の死亡例で救済を認めたのは計4人となっている。

産経新聞16日付によると、新型コロナワクチン接種後に手足のしびれや頭痛など副反応が長期間続く事例が報告されていることから、厚生労働省は実態調査を計画しているという。

大紀元日本 STAFF