米国当局は20日、新型コロナワクチンによって健康被害が生じたとして、新たに3件を補償の対象にしたと発表した。
米保健資源事業局の担当者は、ワクチンに関する会議で、新たな追加により米国の救済制度「Countermeasures Injury Compensation Program(CICP)」に寄せられた申請のうち6件が補償対象になったと発言した。
6人のうち1人は重度のアレルギー反応を、5人は心筋炎を発症した。当局はこれまでは対象者1人に部分的な補償をしてきたが、6人全員の「適格医療支出(eligible expenses)」を検討しているという。
特定の重篤な症状や死亡はCICPの対象となるが、申請は委員会によって、予防接種と健康被害との因果関係が認定される必要がある。新型コロナワクチンのほか、痘そう(天然痘)やエボラ出血熱の治療法も同プログラムの対象になる。
米保健資源事業局の担当者によれば、10月1日現在、約1万300件の申請書が提出されている。うち約70%は新型コロナワクチンによる健康被害を訴えているという。
なお、米国には「ワクチン健康被害補償プログラム」(National Vaccine Injury Compensation Program、 VICP)があるが、対象はA型肝炎ワクチンや破傷風ワクチン等によって生じた健康被害を対象としており、公衆衛生緊急事態への対応として接種が行われる新型コロナワクチンは対象外とされる。
ご利用上の不明点は ヘルプセンター にお問い合わせください。