ニューヨーク大学ロングアイランド医学部が行なった研究により、新型コロナウイルスワクチンに含まれるメッセンジャーRNA(mRNA)がヒトの母乳から検出されたことがわかった。論文は、権威ある米国医師会雑誌(JAMA)傘下の専門誌「JAMA Pediatrics」に9月26日付けで掲載された。
研究者らは出産後6カ月以内にファイザーまたはモデルナのワクチン接種を受けた授乳中の女性11人を対象に調査を行った。ワクチン接種前に採取した母乳を対照群とし、接種後1時間〜5日までの期間に131の母乳サンプルを採取した。
その結果、11人中5人の母乳に、検出可能な量のmRNAワクチン成分が検出された。一方で、ワクチン接種前のサンプルとワクチン接種後48時間以上経過したサンプルからは、mRNAワクチンは検出されなかった。
研究者らはワクチン接種後、mRNAを含む脂質ナノ粒子が、血液またはリンパ系を介して乳腺に運ばれたと推測している。
研究らは、ワクチンmRNAが乳房組織まで達することを初めて報告したのは、自分達だと主張した。彼らの研究は注目されたようで、インターネットでこの研究が閲覧できるようになった後の2週間以内に、授乳についての科学研究学識としては異例の15万回以上のアクセスを数えた。
同時に、研究者らは同研究により授乳中の女性への予防接種の安全性が証明されたと強調した。
「微量の新型コロナウイルスワクチンmRNAが散発的に存在することが分かった…。新型コロナウイルスmRNAワクチン接種後の授乳は、特に接種後48時間を超えれば安全だと言える」と彼らは結論づけた。
「ただし、より多くの安全性に関する研究が進むまでは、母親のワクチン接種後 48 時間以内に生後6カ月未満の乳幼児に授乳することには注意を要する」としている。
母乳育児は安全ではない?
米疾病予防管理センター(CDC)は、妊娠中のワクチン接種は新生児の入院リスクを減少させるなど、母親のワクチン接種を推奨している。また、mRNAが母乳中に存在しても、子どもの体内で消化されることが予想され、影響を及ぼすことは考えにくいとの報告も発表されている。
一方で一部の専門家によれば、mRNAがワクチン接種者の体内で長期間留まることで、細胞はスパイクタンパク質を作り続け、炎症反応を引き起こす可能性があると指摘する。その結果、母乳を通じて体内に摂取されたmRNAは、未熟な乳児の体内に残り、免疫発達の正常な進行を阻害する可能性がある。
神経学者ロバート・ローリー博士は、エポックタイムズの取材に次のように答えた。
「これらの乳幼児は、臓器などが急成長する過程にある。もし、mRNAが細胞内に侵入したら、この物質が短期的にも長期的にも子供たちにどの程度の災いをもたらすか分からない。そして、そもそもコロナによって乳児が重篤な状態に陥ったり死亡したりする可能性が非常に低いことを考えると、それはさらに意味をなさないことになる。リスクやその危険性を考慮する必要がある」
授乳中の母親が接種したワクチンが、子供の脳や免疫の発達にどのような影響を与えるかは、数年後にならなければわからない。
正確なインフォームド・コンセントを
婦人科医で自閉症児に併発する免疫、胃腸、代謝障害の治療でも著名なシンディ・シュナイダー博士は、予防のため設計されたワクチンの安全性においては、明確な証拠を示すことが不可欠だと指摘する。
統合医療家庭医キャミー・ベントン博士を含む専門家も、同様の認識を示している。
ベントン博士は、「JAMA でのこのような研究は、安全で効果的なものを宣言する前に、真の倫理的インフォームド コンセントには、新しい医療製品の完全なテストと、私たちが知っていることと知らないことについての正直な開示が必要であることを示している」と述べ、「これが年齢や健康状態などに基づいて患者をリスク層別化するために、あらゆるタイプの人々に対し、何年も費やし臨床試験を行わなければいけない理由だ」と付け加えた。
ベントン博士は、この実験的なmRNA技術が、あらゆる点で人の健康に問題を起こすことを懸念している。
「私たちは、癌、自己免疫状態、または生殖関連の健康への長期的な影響について単に解っていないということを公表しなければならない」と同博士は述べた。
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