中国のチベット自治区の主要都市・ラサでは26日、厳格な「ゼロコロナ」政策による都市封鎖に抗議する大規模なデモが行われた。
少数民族への監視が厳しいチベット自治区で、大規模デモが起こるのは異例なことだ。
ラサ市では都市封鎖がすでに80日間以上続いている。遠隔地から来た出稼ぎ労働者が収入を得られないまま長期にわたって隔離され、不満を募らせていたとの情報もある。
SNS上に投稿された動画には、狭い路地で多くの民衆が警官隊と対峙する様子が映し出されているほか、白い防護服を着た警察官が民衆を追い払う様子も見られた。参加者の大半は漢民族の出稼ぎ労働者とされている。
米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)によると、ラサ市では高齢者が病院を受診できないなど、日常生活に支障をきたしている。
四川省出身の男性は大紀元の取材に対し、現場には2000人ほど集まっていたと話した。「多くの警察機動隊がやってきて、複数人が連行された。詳細は知らないが、騒動は夜11時頃まで続いていた」
隔離施設に収容された成都市出身の男性は取材に対し、隔離施設での生活費は自己負担であり、食事も粗末なものだと語った。幼い子供を家に残してきたこの男性は、隔離によって仕事にも行けず、家計は苦しくなる一方だと訴えた。
世界各国がウィズコロナへと切り替えるなか、中国共産党は依然として国内で厳格な感染対策を続けている。習近平氏は第20回党大会の活動報告のなかで、ゼロコロナ政策を今後も堅持していくと表明した。
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