カナダ警察、中国海外警察署4か所は「活動停止」

2023/03/03
更新: 2023/04/19

中国当局の在外華人監視拠点とされる「中国海外警察署」について、カナダ警察は現在「活動を停止」していると明かした。同国には少なくとも4か所あるとされる。

王立カナダ騎馬警察(RCMP)の警視副総監マイケル・デュエム氏は2日、下院の常任委員会に出席し、中国海外警察署の4か所は「我々の理解では活動停止となっている。引き続き我々は調査する」と述べた。保守党のラケル・ダンチョ議員の質問に対する回答。

カナダ警察は調査にあたり、中国海外警察署とされる地方都市商工会の入居するビル周辺で見回りや監視を行った。一連の行動に中国大使館の外交官が「不快感を表明した」ことも付け加えた。いっぽう、現在のところ中国側への刑事追訴はしていないという。

人権団体セーフガード・ディフェンダーズは昨年発表した報告書で、中国の複数の地方政府が世界各地に「警察署」を非公式に設置し、反体制派の監視や追跡、本国に強制帰国させる活動の拠点にしていると指摘した。「中央統一戦線工作部」とも関連し53カ国に存在するという。

日本には東京、福岡、名古屋などにあるとされる。カナダ国内にはトロントに3か所、バンクーバーに1所、もう1か所は所在不明だが5つあるという。

同団体ディレクター、ローラ・ハース氏は2月、東京で開いた人権外交に関する国際会議に出席し、広島サミットで日本が議長国としてこの問題を提唱し、最終的な共同声明にも明記されることを期待すると述べた。

エポックタイムズ記者。『時事ノイズカット』の解説員。
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