米、機密文書流出元の特定急ぐ 米国人が関与との見方も

2023/04/10
更新: 2023/04/10

[ワシントン 9日 ロイター] – ウクライナの防空体制やイスラエルの情報機関「モサド」に関する重要情報など、米国の軍事・情報機関の機密文書がインターネット上に公開された問題で、米政府の当局者らは流出元の特定を急いでおり、専門家や米当局者の間には米国人が関与したとの見方がある。

当局者らによると、漏えいした文書がウクライナでの戦争や中国、中東、アフリカなど幅広い内容を網羅していることが、同盟国ではなく米国の人物がリークした可能性を示唆しているという。

元米国防総省高官のマイケル・マルロイ氏はロイターに対し「文書の多くは米国のみが管理していたため、焦点は米国によるリークかどうか」と語った。

ただ、当局者らによると、調査は初期段階にあり、親ロシア派が関与した可能性も排除していないという。

文書漏えいが判明して以来、ロイターは「ディスコード」、「4チャン」をはじめとするソーシャルメディアで先月以来公開された「機密」あるいは「極秘」と記された50件以上の文書を精査した。文書の一部は何週間も前に投稿されていたが、その存在は7日に米紙ニューヨーク・タイムズが初めて報じた。

ウクライナの「S300」地対空ミサイルの在庫が現在の使用率では5月2日までに枯渇するとする2月23日付の文書や、イスラエルのモサドが司法制度改革への抗議を促しているとする3月1日付の米中央情報局(CIA)からの報告が含まれている。

Reuters
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