YouTube。もはや、私たちの日常生活には欠かすことのできない重要インフラの1つとなっています。昭和の時代には何千万円と経費がかかるであろう動画配信を、手軽に、気軽に、いつでも、どこでも実現させてくれるプラットフォーム。ユーチューバーという職業が誕生し、インフルエンサーが世論に大きな影響を与えるとは、誰が予想できたでしょうか。
オールドメディアとは異なり、スポンサーの意思が入らないインターネットでの情報配信は、画期的なツールと考えられてきました。ある意味、これは正しい分析だと思います。オールドメディアは広告収入によって成り立っており、スポンサーにとって都合の良いことばかりを報道することもあれば、逆の場合には報道しないこともあります。ある種のバイアスがかかりながら成長を続けてきたのです。視聴者がそれに気づき始めた頃、スポンサーを必要としないインターネットという情報発信ツールが登場したのです。
人々の期待はオールドメディアからインターネット配信へと移行しています。スポンサーが動画配信者に直接広告料を払うのではなく、動画配信プラットフォームがその間に介在し自動的に広告をつけることによって、比較的バイアスのかからない発信ができると考えられてきました。
しかし、YouTubeに限って言えば、これまでとは違った力学で情報発信に対する制限がかけられているのです。当時、2020年米国大統領選挙に関するインターネット配信番組に定期的に出演しておりました。ここで最大テーマとなったのは、米国民主主義の崩壊と、大統領選挙における明白な不正選挙でした。
ところが番組スタッフは、この話題に触れるとなぜか広告剥がしが増え、番組収入が激減すると言うのです。「謎の広告剥がし」が続くのと同時並行して、YouTubeから発言内容について警告アラームが来るようになりました。何を指摘されているのかがよくわからず、手探り状態の中、バイデン大統領とトランプ大統領の呼び名を、それぞれ、「梅ちゃん」と「虎ちゃん」に変えてみました。これにより広告剥がしが改善されてきたのです。番組を誰かが見ているのではなく、AIがその内容を分析し、チェック機能を果たしているのです。
新型コロナウイルスに関する話題、特にワクチン接種の是非についての議論でも、同様の現象が見られました。YouTubeの運営ガイドラインに抵触するとの理由で、配信番組そのものが削除される事態も発生しました。私が出演する番組では、新型コロナウイルスを「流行病(はやりやまい)」と表現をすることで、なんとか配信停止を乗り越えてきました。これらの対応をとらずそのまま配信を継続すると、チャンネル自体が永久凍結される、「BAN」される事態も発生してきたのです。
実は私も配信番組が自動削除されたことがあります。新型コロナウイルス感染症がほぼ収束に至った段階で、ワクチン接種の是非、その効果等について、断定的な意見を避け、いろいろな意見があるという内容の配信をしたのですが、これがガイドラインに抵触したという通知が送られてきました。
ワクチンに対するYouTubeの意見ははっきりしています。ワクチンは打つべきもの、それ以外の多様性ある意見は許さないというものです。
私も議員時代、厚生労働族を語っておりましたので、製薬創薬メーカーの産業界におけるパワーバランスについては、ある程度の知識を持っています。産業革命以降の工業化社会においては、ものづくりが圧倒的な影響力を持ってきました。もちろん、今も根底にはそれがあるのですが、薬というものづくりにおいては、その影響力は製造業をはるかに超えるものがあります。
日本において、薬は病気にかかればそれを治すものという概念ですが、世界は違います。薬は軍事上の戦略物資なのです。未知の地域において、軍隊が任務を遂行する際に、ウイルスなどに感染し、軍事的機能を果たさなくなってしまわぬよう、ウイルスに対するワクチン開発が常に行われています。世界の常識です。武漢でウイルス研究が行われ、外に流出てしまったことで中国が世界から非難を浴びている最中、中国が米国に対し、「お前の国もウイルスワクチン研究を行っているではないか」と指摘したのは、そういった背景があるからです。特にモデルナ社は、米国防総省調査局の投資により作られたいわば軍事的なミッションを帯びたワクチンメーカーなのです。これらの軍事機密にも関わる可能性がある。ワクチン全般の話題については、特に敏感になるのがYouTubeなのです。
今日において、「情報」というツールは社会に大きな影響与えることができ、武器に匹敵する力を持っています。情報発信をめぐる複雑な権力構造を全て把握することは容易ではありませんが、米国大統領選挙にせよ、ワクチン問題にせよ、YouTubeの運営会社がこれら周辺関係者と連携していることに、疑いの余地はないでしょう。
ご利用上の不明点は ヘルプセンター にお問い合わせください。