米国でコロナワクチン接種後、100人以上の幼児が発作=研究結果

2023/06/13
更新: 2023/06/13

米国疾病管理予防センター(CDC)および他の機関の研究者は、6歳以下の104人の子供がコロナワクチン接種後42日以内に「けいれん」を起こしたと報告した。

研究者によれば、他の子供たちは脳卒中、血液凝固障害、虫垂炎などの健康問題も経験した。研究者たちは、CDCが資金提供しているワクチン安全データリンク(VSD)からの健康記録を分析した。VSDは、カイザーパーマネンテ、マーシュフィールドクリニック、ヘルスパートナーズ、デンバーヘルスなどが運営するサイトから成るネットワークである。

研究者たちは、mRNAコロナワクチン接種後に、発作や心臓の炎症の一種である心筋炎など、23の特定結果に1つ以上当てはまる事象を調査した。ファイザー社モデルナ社のコロナワクチンは、どちらもメッセンジャーRNA技術を使用している。

2022年6月18日から今年の3月18日までにワクチン接種を受けた、6歳未満の子供を対象に調査した。その間に24万7011回の接種が6歳未満の子供に行われた。研究者は、ワクチン接種後42日以内に発生した事象を調査した。

米国食品医薬品局(FDA)は、感染症に対する有効性の推定値が標準以下で信頼性に欠け、重症化に対し防御できる証拠がないという否定的な見方であるにもかかわらず、2022年6月17日にファイザー社の5歳未満児向けワクチンとモデルナ社の6歳未満児向けワクチンを初承認したと発表した。

本研究は、米国小児科学会誌「Pediatrics」(6月6日付)にて発表されている。

分析の種類

CDCのエリック・ワイントローブ氏と他の研究者は、「迅速なサイクル分析」と呼ばれる種類の検査を行った。これは、予防接種後21日以内の接種を受けた者の転帰(接種後の経過や結果)と、接種後22日から42日以内の転帰を比較したものである。ワクチン接種と同日の事象は除外した。

一つ目の時間枠、初日から21日の期間は、「プライマリー・リスク・インターバル」と呼ばれ、ワクチン接種者に有害事象が発生する可能性が最も高い期間とされている。2つ目の時間枠は比較区間とされる。

ヴァンダービルト大学の予防医学教授のウィリアム・シャフナー博士は、この研究には参加していないが、CDCと緊密に協力してきた。同氏は後者の期間に発生する事象について、「ワクチンと関連付けるには遅すぎる」と、エポックタイムズに語った。

予防接種の安全性を調べるVSDモニタリングのプロトコル(pdf) で比較することを示唆していたにもかかわらず、研究者たちは、ワクチン接種済みと未接種の子供について比較していなかった。他のいくつかの研究では比較が行われている。対応する著者にコメントを求めたが、不在のメッセージが帰ってきた。別の著者は問い合わせに応じなかった。

研究者たちは、各期間で特定されたケースの医療記録を見直した。また、確率を計算して、どのような有害事象があるかどうかを確認した。

研究者が発見したこと

絶対値から見ると、研究者たちは発作を含むワクチン接種後の重大な問題を多数発見した。以下の事象は、ワクチン接種後1~42日目に、少なくとも1人の幼児に検出された。

・虫垂炎

・ベル麻痺

・脳炎、脊髄炎、または脳脊髄炎

・ギラン・バレー症候群

・免疫性血小板減少症

・川崎病

・肺塞栓症

・出血性脳卒中

・横断性脊髄炎

・静脈血栓塞栓症

また、いくつかの成果については、一つ目の時間枠で数値が高くなった。

例えば、最初の21日間では、ファイザー製ワクチンを接種した幼児38名、モデルナ製ワクチンを接種した幼児23名が発作を起こした。

2つ目の時間枠には、ファイザー製が4名、モデルナ製が19名が発作を起こした。また、1つ目の時間枠では脳炎、脊髄炎、脳脊髄炎が1件、肺塞栓症が1件であったのに対し、次の時間枠では0件であった。

CDC関係者は、1つ目の時間枠でさらに多くの事象が発生した場合、「早期にリスクが高まっている」ことを示している可能性があると述べた。

しかし、研究者たちは、人種や性別などの要因で調整した結果、どの転帰においても有害事象に関する安全性シグナルの基準を満たさなかったと述べている。

「どの結果もシグナルの閾値(しきいち)を満たしていない」と彼らは書いている。

安全性シグナルは、ワクチンの副作用を示すことがあるが、これを検証するためにはさらなる研究が必要である。

製薬会社が実施した小児用ワクチンの臨床試験では、ファイザー製ワクチンを受けた3013人の子供のうち29人、モデルナ製ワクチンを受けた4792人の子供のうち24人に重篤な副反応が報告された。

これには虫垂炎の2件、多発性けいれん、そして川崎病の1件が含まれている。数千人の子供が発熱などの副反応を経験し、副反応の結果、いくつかの子供が臨床試験から離脱した。

研究の調査者と米国食品医薬品局(FDA)は、重篤な副反応のほとんどがワクチン接種とは関係ないと主張している。

反応

研究者たちは結論として、今回の研究結果は 「臨床医、保護者、政策立案者に安心感を与えることができる 」と述べた。

また、mRNAワクチンの副作用として知られている心筋炎や心膜炎が、接種後42日以内の被接種者に検出されなかったことを強調している。

シャフナー博士も同意した。「1年間にわたって50万人の子供を追跡すれば、そのうち何人かの子供には何かの病気が発症することはわかっている」

この研究の査読も行った心臓専門医のピーター・マッカロー博士は、査読済みの研究で報告された小児のワクチン接種後の有害事象の事例に警戒していると述べた。

さらに「ほぼすべての子どもたちがすでに軽度のコロナ感染症にかかり、回復しているため、コロナワクチンは医学的に必要なかった 」と博士はEメールでエポックタイムズに語っている。

マッカロー博士は、ワクチン接種後に健康上の問題が生じる症例が増えているとして、ワクチンを市場から撤去するよう求めている。規制当局は今月、J&J製ワクチンに対する認可を取り消した。

この研究の限界としては、潜在的な安全性の懸念をすべて分析していないことや、低年齢の子どもたちの接種率が低く、VSDサイトの集団で1回以上ワクチンを接種した子どもはわずか4分の1であることがあげられる。

著者の一人であるニコラ・クライン博士は、コロナワクチンの臨床試験のためにファイザー社から助成金を受けたことを報告し、クライン博士ともう一人の著者も、さらにメルク社などの製薬会社から他の助成金を受けたことを報告している。シャフナー博士も過去にファイザーから資金提供を受けており、CDCとの連絡役を務めている。

ワクチンのデータについての情報を、保護者などに提供しようとする米国ワクチン情報センター(NVIC)の所長兼共同創設者であるバーバラ・フィッシャー氏は、今後の研究は、ワクチン接種者と未接種者を比較する独立した研究者によって行われるべきだと指摘している。

フィッシャー氏は電子メールでエポックタイムズに語っている。「VSDは政府が管理するデータベースだ。一般人は閲覧できず、独立した研究者が研究結果の監視や再現のために容易にアクセスできない」。

「政府や産業界から報酬を得ていない研究者が実施した、mRNA コロナワクチンを接種した幼児と接種しなかった幼児のすべての罹患率と死亡率の結果を評価する、独立した方法論に基づいたコロナワクチン研究はどこにあるのか。それこそ、保護者が望む研究だ」とフィッシャー氏は指摘している。

メリーランド州に拠点を置く大紀元のシニアリポーター。主に米国と世界のニュースを担当。