脳炎起こす巨大カタツムリ発生…米フロリダ州、防疫措置を発表

2023/06/23
更新: 2023/06/26

寄生虫を媒介し、農業に甚大な被害をもたらす外来種の巨大カタツムリ「アフリカマイマイ」を駆除するため、米フロリダ州農務・消費者サービス局は20日、ブロワード郡に防疫措置を講じたと発表した。

アフリカマイマイは6月初めに同郡のミラマール地区で発見された。

同局は防疫措置に基づき、アフリカマイマイや植物、土壌、瓦礫、庭ゴミや建築資材などを「許可なく区域内外で移動することを禁止する」と発表。防疫対象区域内に処理区画を2か所設け、住宅用として許可されているメタアルデヒド系のカタツムリ用駆除剤を使用するとしている。

約20センチに成長するアフリカマイマイは寄生虫を媒介し、脳炎や髄膜炎を引き起こすだけでなく、500種類の植物を食べ地域の農業に甚大な被害をもたらすことで知られる。また、プラスチックや道路標識、外壁の仕上げ材であるスタッコ(化粧しっくい)を食害する。

昨年にはフロリダ州パスコ郡で1000匹以上のアフリカマイマイが発見されたほか、マイアミ・デイド郡は2011年にアフリカマイマイが確認されたことで2300万ドルを費やして駆除に当たった。根絶には10年かかったという。

日本でも昨年、鹿児島市でアフリカマイマイが見つかり、県が注意を呼びかけていた。

米農務省はアフリカマイマイを許可なく米国内で輸入・所有することは違法だとしている。

ニューヨークを拠点とするエポック タイムズの速報記者。