[ロンドン 13日 ロイター] – 英議会の情報・安全保障委員会(ISC)は13日、中国の国家安全保障上の脅威への英政府の対応について、長期的なリスクでなく短期的な経済原理を重視しすぎており「全く不十分」だと指摘した。
ISCは、中国が大規模な情報機関を使って英国とその利益を積極的に狙っており、英経済のあらゆる側面に影響を及ぼし、浸透させようとしているとした。
中国の政治的影響が及ぶ学術界から中国技術への過度の依存に至るまで、英政府は安全保障上の潜在的損害よりも投資を重視しすぎていたと指摘。中国の国家的アプローチによる脅威に対処するための資源は不十分で戦略・政策の策定・実施のスピードも遅いため、改善の余地が多いと述べた。
英情報局保安部(MI5)のケン・マッカラム長官はISCに「中国の台頭という課題は、西側同盟の将来にとって非常に大きな問題を提起する。今後数十年間、世界のパワーバランスがどのように変化していくのか、長期的な答えは誰にも出せないが、それが今後10年間の情報活動の中心的課題であることは明らかだ」と述べた。
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