江蘇省塩城市建湖県の焼き鳥店で現地時間の17日午前6時ごろ、突然大きな爆発が発生した。
早朝であるため店内に客はいなかったとみられるが、現場を通りかかった夫婦がこれに巻き込まれ、1人が死亡(夫婦どちらかは不明)1人が負傷した。その他の被害者について詳細はまだ不明であるが、今後増える可能性もある。
爆弾が落ちたような「異様な光景」
爆発で飛び散った破片は当り一帯に散らばり、付近の家屋の窓ガラスも多くが割れた模様。目撃者は「非常に大きな爆発音だった。半径500メートルの範囲が破壊された。橋の手すりまで爆発の影響で粉々になった」と、爆発の激しさについて振り返った。
地元当局によると、爆発したのはプロパンガスの「ガスボンベ」とされている。爆発があった店の店主は警察に拘束された。
爆発の瞬間を捉えた監視カメラの映像のなかには、大きな爆発音の後、店内から一気に火の手が上がるとともに、強い衝撃波が店内のすべての物品、設備を破壊した光景が映っていた。
また、爆発後の現場を捉えた動画には、担架に乗せられた負傷者を運び出す医療スタッフと消防士の姿が映っていた。
先月も、同様の事故が起きていた
中国では先月21日も、寧夏回族自治区銀川市の串焼き店で31人が死亡する重大な爆発事故が起きたばかり。この事故も、今回と同じくプロパンガスのボンベが爆発したとされている。
銀川での事故を受けて、習近平国家主席は「責任追及および潜在的な危険とリスクの全面的調査」を全国で行うよう命じた。
以来、事故が起きた銀川市のみならず、中国各地の飲食店で働く料理人たちが「消火器を背負って調理する」という奇妙な様子を捉えた動画がSNSに多数出回り、話題になった。
ネット上では「消火器を背負って調理しても、料理人にとっては邪魔なだけで、事故の再発防止には何の意味もない」などの呆れ声が上がっていた。
そのようななか、またも同様の爆発事故が起こり、利用客の側には「また爆発か…」「安心して外食も出来ない」といった嘆きが広がっている。
さらには、習近平氏からの「最高指示」の意味もなく、31人が死亡した銀川爆発事故の教訓が全く生かされていない実態が浮き彫りになったとも言えるだろう。
(銀川での爆発事故の後、中国各地で「消火器を背負って調理する料理人」の動画がSNSに多数で出回った。)
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