中国共産党が良心の囚人から臓器を摘出し、移植用に販売する「臓器狩り」が暴露されてから17年。今や中国への移植渡航は人道的問題を孕む醜聞として知れ渡り、世界各国で非難に晒されている。
「強制臓器収奪などという蛮行は決して看過できない」。衆議院議員の石橋林太郎氏は7月15日、法輪功学習者へ寄せたメッセージのなかで明言した。石橋氏は県議会議員のときから中国の人権問題に取り組み、現在は「人権外交を超党派で考える議員連盟」のメンバーとして精力的に活動している。
海を隔てた隣国の出来事に目を向ける意義とは何か。石橋氏に話を伺った。
ーー日本人が法輪功迫害に目を向ける意義とは。
一番大きいのは、それが理不尽な人権侵害であるということだ。何の罪もない、何ら法も犯していない人々が迫害をされている。それは他国のことではあるが、自由や基本的人権、法の支配を重んじる私たちとしては、看過することができない問題である。
日本も同じく中国共産党の脅威に晒されている。中国共産党の本質を日本人が理解する上でも、目を向けることは大切だと思う。
ーー法輪功問題に対する理解は進んでいるか。
残念ながらまだまだ知られていないと思う。比較として、ウイグル問題はNHKなどマスコミの報道に乗るようになってから、みんな知るようになった。いっぽう、法輪功の問題はメディアがほとんど報じていない。
ーー4月に臓器狩り問題第一人者のデービット・マタス氏が来日した。立法において変化はあるか。
具体的に何らかの法律を整備する話はまだないが、中国の人権侵害に対応するために、人権デューデリジェンス法を作るべきだという主張はある。
ーー中国臓器狩りに対応する法律を作る上での課題とは。
日本政府が独自にしっかりと調査しなければならないだろう。厚生労働省は海外渡航移植に関して実態調査を行なっているが、全容解明に向けて、政治のほうから後押しをしていくということが大切だ。
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