WHOを取り戻せ 国際機関は富裕層に利用されている

2023/09/08
更新: 2024/11/03

世界保健機関(WHO)は世界征服を計画しているわけではない。

この組織は本質的に邪悪なわけではなく、資金提供者とその資金の使い方を定義する人々に従順なだけだ。

WHOは、その最高意思決定機関である世界保健総会(WHA)で議論されている新しい条約を推進している。

この条約の目的は、健康緊急事態に対するその管理を集中化することだ。また、WHAは、国際法の下で効力を持つ国際保健規則を修正している。これによりWHOに(各国に)ロックダウンの実施を要求したり、人々に予防接種を強制したり、旅行を禁止したりする権限を与えることを目的としている。

非常に力を持つようになった富裕層の人々は、WHOや国連がこのような行動を取ることで大きな利益を得ることができると考えている。

これらの人々は、広範な支持を確保するためにメディアや政治にも大きく投資している。

実際に、大規模な組織は資金提供者のために機能している。ほとんどのスタッフは言われたことを実行し、給料を受け取っている。

WHOや国連の多くの機関は、もともと全世界の人々の福祉向上を目的として設立された。そのスタッフもそのために働いていた。

しかし今、これらの機関は大富豪や投資家を喜ばせる多国籍企業にコントロールされている。

相対的に少数の人がこれらの強力な国際組織に影響を与えたり、それらを運営したりする方法の話をすると、聞いただけでは、それが信じられない話や陰謀論者の戯言であるかのように思われがちだ。

税制や利益相反に関する規則を緩和し、特定の個人や企業が莫大な資金力を獲得し、それを公然と行使できるようにすれば、こうした機関を掌握することは実現可能である。そして、官民パートナーシップを結ぶことを許せば、彼らのそうした目的は私たちのお金(税金)でさらに助成されることになる。

政治家が政治を生涯のキャリアとして扱うことを許せば、彼らは民衆を喜ばせるよりも、すぐに自分のキャリアに資金を提供してくれるこうした人々と癒着する方が、効果的だと気づくだろう。国際公衆衛生はその見事な例である。

封建制度再来?

自分の富を自分よりすでに裕福な人に譲渡したいと思う一般人はほとんどいない。したがって、権力と富を蓄積するためには、多くの場合、力や欺瞞によってそれを奪う必要がある。通常、欺瞞の方がリスクが低い選択肢である。

嘘や欺瞞は誰にでも効くわけではないが、多くの人に効く。欺瞞の敵は真理であり、暴政の敵は平等である。そのため、真理や個人の権利を主張する人々は必ず権力を蓄積しようとする人々によって抑圧される。

最も効果的な方法は、彼らを黙らせ、欺瞞に陥った多数派を安心させることだ。「ワクチン未接種者のパンデミック(pandemic of the unvaccinated)」という言葉を忘れないでほしい。

「ワクチン未接種者のパンデミック」という言葉はもともと、2021年夏に新たな集団感染が発生したときにバイデン政権関係者が作った造語で、集団感染の原因はワクチン未接種者にあるとして、未接種者を非難していた。

従わない少数派に「反X」 、 「Y拒否者」 、 「いわゆるZ」 などのレッテルを貼ることで、少数派は否定的で劣っている存在に見える。そうすれば、大多数の人は安心して彼らを無視することができ、そうすることで優越感を感じることさえできる。

マスコミを掌握できれば、異を唱える人々が自らの意見を伝えたり、名誉を守ることはほぼ不可能になる。

現在、製薬会社がメディアの最大のスポンサーであるほか、政治家にも多額の資金を提供している。例えば、BlackRockやVanguardはメディアの大手株主であり、多くの製薬会社の主要な株主でもある。

これらの投資会社が、世界経済フォーラム、WHO、国連などの組織を通じて、または直接、その資産を最大の利益を得るために利用すると考えたら、どれほどの利益が上がるかを想像してみてほしい。

このようなシナリオで比較的新しいウイルスが出現したとしたら、メディアや政治的資産を利用して恐怖を植え付け、人々を隔離し、そして彼らをその隔離から解放する薬物的な手段を提供するだけで十分だ。このような計画は、その投資家たちにとって、事実上お金を生み出すこととなる。

現実に向き合い 行動しよう

現実を一瞥するだけで、私たちはそのようなシナリオを経験しているようだと感じられる。私たちは、貪欲を抑えるための基本的なルールを放棄して社会を大混乱に陥れ、その後に貪欲を放任してそれを「進歩」と呼んだ。恐れや困窮はその症状だ。

WHO、国連、マスコミはツールである。間もなく、他の「ツール」が中央銀行デジタル通貨を導入し、貧困を軽減するために普遍的なベーシックインカム(子供の支援のような定期的な補助金など)を提供して貧困問題を緩和するだろう。

このプログラム可能な通貨は、金融業者の決定に基づいて使用され、不誠実な兆候など、金融業者の気まぐれに応じて回収されるだろう。

それはまさに奴隷制度そのものであるが、人々を一列に並べるために鞭やメディアのスポンサーシップという現在のアプローチさえも、もはや必要なくなる。

このプログラム可能な通貨は、金融業者が決めた用途にしか使えない。金融業者が不機嫌になったとき、例えば人々が不忠実だと感じたときに、金融業者は使用権を勝手に取り上げることができる。

それはまさに奴隷制度のやり方だが、鞭や、メディアスポンサーという現在のやり方を使わなくても、人々を従わせることができるのだ。

これを修正するには、ツールがWHOであれ、国連であれ、その他何であれ、ツールを悪用している人々からツールを取り上げなければならない。

もっとはっきり言えば、民主主義国家として、私たちを貧困にし、民主主義を侵食するために他者の命令に従う組織に資金を提供すべきではない。それは自己破壊である。

私たちは、個人主権が価値ある大義なのかどうかを決める必要がある。すべての人が平等に生まれ、平等に生きるべきだというのは、本当に真実なのだろうか。

それとも、階層的、カーストのような、または封建的な社会を受け入れるべきだろうか。

歴史は、トップの人々が封建的なアプローチに熱心である可能性が高いことを示唆している。

したがって、トップにいない人々、および貪欲を超えた信念を持つ人々は、この問題を真剣に受け止める必要がある。私たちの利益を盗むために使われている機関への支援を停止することは、明らかに出発点である。

 

この記事で述べられている見解は著者の意見であり、必ずしも大紀元の見解を反映するものではありません。
公衆衛生医、ブラウンストーン研究所の上級研究員、グローバルヘルスにおけるバイオテクノロジー・コンサルタント。世界保健機関(WHO)の医務官および科学者、開発途上国に適した感染症の新たな診断技術の開発と普及を目的とした活動を行うスイスの非営利組織「FIND」のマラリアおよび発熱性疾患担当プログラム責任者、米ワシントン州ベルビューのIntellectual Ventures Global Good Fundのグローバルヘルス技術担当ディレクターを経て、現在に至る。