ニュージーランドで14日投開票した議会総選挙は、中道右派の野党・国民党が第1党となった。6年間政権を担ってきた与党・労働党を地滑り的に破り、政権を奪還する見通しとなった。
新首相はクリストファー・ラクソン国民党党首が就任することになる。 総選挙で政党が変わったことで、ニュージーランドの対中政策が変わるのではないかと批評家は見ている。
今年のニュージーランド選挙で、はじめて中国共産党(中共)の脅威が選挙の主要争点の1つとなった。 ニュージーランドの有権者であるリー氏は、インフレや物価高の他に、労働党の親共産党路線も選挙敗北の大きな原因であると考えている。
リー氏は「労働党はあまりいい仕事をしていなかったし、コロナが流行っている間は、中共と同じようなやり方をしていたと思う。 (労働党は)米国とビジネスをするのではなく、中国とビジネスをするのだ」と述べた。
ニュージーランドの有権者で時事問題オブザーバーであるシージン氏は、国民党が選挙で中国共産党に厳しく対応すると表明したことで、国民の心をつかんだと考えている。
シージン氏は、国民党は今、中国共産党に厳しく接するという姿勢をとっている。これはニュージーランドにとっても、世界にとっても良いことだと思う。
大紀元のコラムニストである王赫氏は、中国共産党は20年以上、大きな周辺外交を展開し、 ニュージーランドや豪州にも浸透していると指摘した。
王赫氏は、それは戦略的立地だからだとしている。そしてその一方では、中共の拡大ペースは、南太平洋地域全体を彼らの勢力圏に変えてしまったと言った。
また王氏は、ニュージーランドと豪州、この2つの伝統的な南太平洋の主要国の利益は大きな打撃を受け、ニュージーランド人は中共の脅威に特に敏感になっている。そのため、ニュージーランドの国政選挙で、はじめて中国共産党問題が主要争点の1つとなったと考える。
王氏は、中国共産党は長い間ニュージーランドの政治に浸透しており、今回の選挙で政党が変わったことで、ニュージーランドの対中政策は方向転換しつつあるとの見方を示した。
また「今回は国民党が大勝したので、中国政策に大幅な調整を加えるかもしれない。 もちろん、一足飛びにそうなるわけではないが、すでにAUKUS(米英豪の3国間の軍事同盟)の一部に参加する意向を示している。 このAUKUSは中国共産党を対象としている。以前ニュージーランドは中共の手先となり、ファイブ・アイズ連合を崩壊させてきたが、 今ニュージーランドの政権交代により、この抜け道は塞がれた」と述べた。
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