漢字書き取り大会、大学生がたったの2点 

2023/10/24
更新: 2023/10/28

文化の喪失を浮き彫り!

湖北省武漢市のある大学で、漢字の書き取り大会が開催された。多くの学生が正しい漢字を忘れて、同音異義語(同じ発音だが意味の違う漢字)しか書けなかったのだ。100点満点で、最下位選手の得点はわずか2点だった。

発音の似た文字を使用したり誤字を書いたりすると、文字の含蓄が完全に変わってしまい、文字が持つ文化も徐々に失われてしまうだろうと学者たちは指摘した。

得点2点の学生は1年生で、大学受験後、ほとんど字を書いていなかった。大会に出た際に、ペンを手にしても字を忘れて書けないのだ。

ウェブサイト上海科普網が北京、上海など12の都市で実施した調査によれば、94.1%の人が文字の書き方を忘れたことがあると回答した。主な原因は、キーボードを手書きの代わりに使用していること。主にスマホやパソコンを介してコミュニケーションしていると、字を忘れることもしばしばあり、これは現代の高度技術が人類にもたらした悪影響であり、多くの人々に共通の悩みとなっている。

中国首都師範大学元教授の李元華氏は10月18日、エポックタイムズに対し、このように指摘した。

李氏は、これは漢字に対する2回目の破壊だと批判した。

1回目は中国共産党(中共)が簡体字を推し進め、漢字の形を任意に変更したこと。これは漢字の意味合いが失われたことと同等だ。

「人々は文字の形さえ忘れてしまった。これは中国が持つ文化に対する2回目の破壊だ」。

上海市で定年退職した教員林哲(仮名)氏は10月19日に、エポックタイムズに応じた。

「中国の漢字は5千年の文明の精髄を含んでいる。字形から、発音、慣四字熟語、物語まで、深い文化的な意味が込められていて、多くの中国家庭が子供に名前をつける際に、五行や陰陽を用いている」

「伝統を変えてはいけない。技術は発達しているが、伝統を大切に保持しなければならない」と同氏は述べた。

 

張鐘元