中国呼吸器疾患の急増はマイコプラズマが原因か? 新たな病原体に警戒を=専門家

2023/12/01
更新: 2023/12/01

最近、中国北部で子どもの集団肺炎が発生した。中共(中国共産党)政府は、急増の主な原因はマイコプラズマ肺炎だと主張している。

ボストン医療センターのデビッド・ハマー医師は11月28日、NBCニュースに対し、先週中国で集団肺炎が発生したという報道を読んだとき、最初は「非常に不安」を感じたと語った。

「マイコプラズマ肺炎を含むいくつかの呼吸器系病原体が急増しているようだ。パンデミック時の中国の都市封鎖対策とマスク着用の劇的な増加のため、子供たちが感染しやすくなっているのかもしれない」

ハマー氏は、中共政府が病気の急増の主な原因はマイコプラズマ肺炎だと主張するのはおかしいと述べた。なぜなら、マイコプラズマ肺炎は一般的に使用されている抗生剤で簡単に治るからだ。

「同じような呼吸器系病原体の急増は、米国を含む他の国々でも見られている」とハマー氏は付け加えた。

台湾疾病管制署(CDCに相当)の羅一鈞副署長は27日、北京が発表した情報では、今回の集団感染は単なるマイコプラズマ肺炎によるものではないと述べた。

同氏はまた、気温の緩やかな低下に伴い、中国全体の流行は引き続き上昇すると指摘し、台湾は引き続き流行の動向を観察し、来年早々に予防措置を調整する予定だと述べた。

現在、台湾では空港・海港での警戒態勢を全面的に強化し、医療関係者に対して、関連する症状に遭遇した場合には渡航歴を尋ねるよう注意喚起を促す通達を出している。

米医師:新しい病原体に警戒を

別の米国医師は、新しい病原体に常に注意を払うよう警告した。タフツ医療センターのシラ・ドロン医師は昨年、「ボストン・グローブ」紙に投稿し、ボストン地域で急増している呼吸器疾患について説明した。

同氏は記事で、昨年の冬に呼吸器疾患が急増したのは、パンデミック時に採用された防疫対策で、国民の免疫力が低下した結果だと指摘した。

現在中国で起きていることは、昨年ボストンで起こったこととよく似ているが、「我々は(依然として)新たな病原体が出現する可能性について常に警戒し続けなければならない」と同氏は電子メールで語った。

27日に科学誌「ネイチャー」に掲載された論文は、中国における呼吸器疾患の急増について、少なくとも3つの “異常”な点を指摘している。

1つ目は、肺炎の発生率が高いこと、2つ目は、通常はマイコプラズマ肺炎は簡単に治るが、今回流行している肺炎は中国に大きな打撃を与えたこと。3つ目は、他の国ではウイルス感染が一般的であるのに対し、中共は肺炎は細菌性感染症だとしている。

北京当局の透明性の欠如と過去の情報隠蔽で、一部の国際的な医療専門家は、新たに流行している肺炎をコロナの流行と比較した。3年前、中共は疫病の深刻さや、死亡者急増の証拠をも隠蔽した。その結果、中共ウイルスが全世界に蔓延し、各国で多くの人が命を失った。

林燕