米国の著名な中国専門家である章家敦氏が、中国とロシアが将来の世界秩序に対する、共通の視野と目標を基に、第3次世界大戦を検討していると指摘した。
25日(現地時間)、米国の保守系シンクタンクであるゲートストーン財団の章家敦上級特別研究員は、ニューヨーク市のWBCラジオ放送のインタビューで中国とロシアについて話した。
章氏は「2つの政権は新しい枢軸国を構築している。その周辺にはイラン、北朝鮮、アルジェリア、そして多数のテロ組織などがある」と指摘した。
これまで中国の習近平・中共(中国共産党)党首とロシアのプーチン大統領は「全世界に渡って協力している」と言及してきた。
これに先立ち、2022年2月のロシアのウクライナ侵攻以降、中露関係に対する懸念が高まる中、両国は「限界のない」パートナーシップを宣言し、友好関係を強化した。
これに対して章氏は「彼らは基本的に国際システムを2つに分類し、その半分を支配したい」とし、「彼らはいつも核兵器の使用について話すので、本当に第3次世界大戦を起こすことを考えている」と指摘した。
今年10月、米国防総省は中共政権が500発以上の核弾頭を保有しており、2030年までにその数が1千発に増えると予想されると明らかにした。核情報を収集する米国科学者連盟によると、ロシアはさらに、合計4489発の核弾頭を備蓄している。
章氏は「中・露はウクライナで協力し、ガザ地区で協力し、北アフリカでも協力している。彼らは世界を燃やしている」と述べ、「そして米国のバイデン政権は今何が起こっているのかが分からない」と指摘した。
章氏によると、現在中国とロシアは、イエメンの反政府勢力、フーシー派に対する、米国の対応を注視している。
イスラエル・ハマス戦争をきっかけに、フーシー派は、全面的にハマスと手を組み、紅海で数十回にわたってドローンやミサイル攻撃を加えてきた。フーシー派はイランの支援を受けている。
章氏は、「米国はフーシー派勢力、そしてイランの港を攻撃しなければならない。そうすることで、米国は自らを守る意志があることを示さなければならない。そうすれば、イランの攻撃を煽っている中国とロシアが注意を払うだろう」と分析した。
しかし、「バイデン政権はこれらの措置を何もしなかった。 そのため、中国とロシア、そしてイランがより積極的に行動してもいいと考えた可能性がある」と指摘した。
章氏は「習近平とプーチン氏は、米国がいわゆる『末期的衰退期』にあると信じている」と説明し、特に昨年3月に習近平がプーチン氏に「今、100年間起こらなかった変化がある。私たちが一緒にいるとき、このような変化を主導するだろう」と伝えた発言に注目した。
章氏の分析によると、習近平とプーチン氏は米国を必ず倒さなければならない敵とみなしている。したがって、自分たちだけの新しい枢軸国を構築しようとする。このような目的意識は、プーチン氏よりも習近平の方が強い。
章氏は「確実ではないが、プーチンが中国を助ける可能性は非常に高い」と予測した。
中国共産党が侵攻すると予想される主なターゲットは台湾である。習近平が台湾占領を、いわゆる「国家復興」を達成するための手段と見なしているからだ。
章氏は、「ロシアは日本からクリル諸島(千島列島南部)をさらに奪おうとしたり、バルト3か国など北大西洋条約機構加盟国と対立し、ユーラシア大陸を紛争に巻き込むことで中国を助けることができる」と付け加えた。
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