神韻鎌倉公演が開幕、「人生をかけたその『一瞬』に価値がある」シンクロ指導者が羨望

2024/01/21
更新: 2024/10/11

20日、日本を巡回公演中の神韻芸術団が、神奈川県の鎌倉芸術館での公演初日を迎えた。ニューヨーク発、中国古典舞踊と音楽の舞台公演を通して、失われた中国伝統文化の復興を目指している神韻。この日も、歴史文化あふれる古都鎌倉に古典芸術の燦きを届けた。

2024年1月20日午後、神韻ニューヨーク芸術団が、神奈川県の鎌倉芸術館での初回公演を行なった。鎌倉は中世に政治の中心地として栄えた古都で、現在は多くの禅寺と神社が点在する有名な観光地だ。写真は開場を待つ観客。(栗子/大紀元)

シンクロ指導者が絶賛「究極の柔軟性、本当に羨ましい」

2024年1月20日午後、シンクロナイズドスイミングのコーチをされている宮崎美保さんが、神奈川県の鎌倉芸術館での神韻ニューヨーク芸術団の初回公演を鑑賞した。(牛彬/大紀元)

この日、シンクロナイズドスイミングのコーチをされている宮崎美保さんが公演を鑑賞した。宮崎さんは、14歳から26歳まで選手として活躍し、その後は国際審判員やコーチとして活動してきた。

「一番羨ましいのは柔軟性。やっぱり究極の柔軟性ですね。そればっかり見ていました。それと体幹の強さ、全然ぶれないですね。シンクロスイミングでも同時性は非常に大事ですが、あれだけの人が隅から隅まで一糸乱れず、全員同じ角度で踊っているのはすごい。どれだけすごいトレーニングをしているのか、育成段階に非常に興味があります」と絶賛した。

「男性の跳躍力はすごいです。あのしなやかさと表現力と、そして着地の音がしないこと。どれだけ筋力を使って降りているのか。群舞でサラサラと出てくるところも流れるようで、本当にしなやか。あれがやっぱり東洋の魅力ですね」

完成度の高い舞踊に、豊かな文化的基盤を感じたという。「中国にもきちんと古典があって、体の芯が凄いしっかりしているので本当に綺麗。医学の面でも芸術性の面でも深い歴史があるスポーツやバレエには、無理のない育成方法がある。そういう芸術文化の尊厳や価値観が羨ましいです。中国の歴史と文化をもっと勉強したいと思いました」

神韻では、ステージ後方のデジタル背景幕が映し出す鮮やかな光景が、舞踊をさらに引き立てる。「今の時代の映像の面白さをたくさん利用して、かつ緻密に計算されていて、素晴らしい舞台と非常によく一体化していました。舞台の小ささを忘れるほど雄大でした」と宮崎さんは語った。

前日の夜までチケットを購入するか迷っていたが、「最高のものにお金を使おうと決心した」という宮崎さん。「人生をかけて、1つのことのためだけにトレーニングを積んできたその『一瞬』を見に行くことに、本当の価値があると思っています。その10年20年かけて培われたもの、内面から出て来るものはもう宝物ですから、誇りを持ってやってほしいと思います。本当に敬意を表します」と団員らを讃えた。

大手企業役員「大河のような雄大さ感じた」

2024年1月20日午後、大手システム開発企業役員の鈴木新太さんが、神奈川県の鎌倉芸術館での神韻ニューヨーク芸術団の初回公演を鑑賞した。(藤野偉/大紀元)

この日、大手システム開発企業役員の鈴木新太さんが公演を鑑賞した。「中国の古くから伝わる古典舞踊を初めて見ました。一つ一つの踊りや衣装に中国ならではの特色があって、優雅ですね。袖の長い衣装を見ていると、本当に大河が流れるような雄大さを感じました」と語った。

東洋と西洋の魅力を併せ持つ神韻のオーケストラは、大きな見所のひとつ。鈴木さんは、「普段聴き慣れない珍しい楽器もたくさん入っていて、ものすごいバラエティーに富んだ楽しい音楽に聴こえました」と称賛した。

中国本土では、1949年に共産党が政権を奪取して以来、徹底的に伝統文化が破壊されてきた。神韻は、政権による迫害から逃れた中国の一流アーティストらによって、2006年に米ニューヨークで設立された。今では8つの同規模の芸術団を擁し、世界中で同時に巡回公演を行なっている。

「日本でも、神社仏閣が戦争などで壊れても、もう一回建て直して受け継いでいくのが非常に大事だと思います。神韻もそれと同じように、何があっても立て直して、続けていくことが大事だと思います」と、伝統文化の復興を掲げる神韻の取り組みを支持した。

「内容が素晴らしいのもあるんですけど、皆さんがなぜこれを日本で開催しているか、その意義を考えるともっと感慨深いものがあります。ぜひこれを続けていただきたいと思います」

神韻は毎年内容を一新して公演を行なっている。鈴木さんは、「今日見て知ったこと、この公演の背景を知り合いにも伝えていきたいと思いますし、ぜひまた1年後にお会いできたら」と語った。

神韻2024日本公演は、2023年12月22日から2024年2月16日にかけて、全国12会場で42公演を挙行する。公演のチケットはチケットセンター(0120-91-8487、午前10時〜午後6時)のほか、公式ホームページから購入することができる。チケットぴあや楽天チケット等、大手チケット予約サービスでも取り扱いがある。

大紀元は神韻芸術団の後援として、2006年の芸術団創設以来、観客の声を伝えています。

大紀元報道記者。東京を拠点に活動。