エリクソン、中国で240人解雇 中国事業縮小

2024/04/25
更新: 2024/04/25

スウェーデンの通信機器大手エリクソンは、中国の従業員240人を解雇した。同社はこれを中国事業再編の一環としている。同社最大の研究開発センターの一つに影響を及ぼすことになる。

エリクソンは、人員削減が研究開発の多様化を目指す企業努力の一環であり、グローバルな販売戦略に合わせるためのものだと説明している。同社の広報担当者によると、リストラは中国におけるコアネットワーク(通信事業者の保有するネットワークの中核部分)の研究開発部門を対象にした。

複数の関係者がウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)紙に語ったところによると、エリクソンは3月初めの社内会議で、中国事業の変革に取り組んでおり、そのプロセスは2025年まで続くと明かした。

中国紙「21世紀経済報道」は3月、エリクソンの従業員の話として、上海のコアネットワーク研究開発部門で約1千人規模の大幅な人員削減が予定されていると報じた。

取材に応じた従業員は、なんの前触れもなく、リストラの話を聞いたと話した。「3月7日にオンラインで開催された会議に参加した。参加者は約1千人だ。外国人幹部の1人がコアネットワーク事業部の人員削減を発表した」。

別の関係者はWSJに対し、研究開発チームが最近、アメリカとオーストラリアの少なくとも2つの大きなプロジェクトから外されたと伝えた。

地政学的緊張が高まる中、エリクソンの中国での5G事業は、ファーウェイをはじめとする現地企業との厳しい競争に直面しており、市場シェアは減少傾向にある。

エリクソンのデータによると、同社は2021年、中国で1万723人の従業員を擁していたが、昨年は9950人に減少した。

情報に詳しい関係者がWSJに対し、エリクソンは今後数か月内に追加の人員削減を行う計画だと語った。

李言