【閲覧注意】本記事には、残虐な映像や画像があります。ご注意ください。
今月26日、広東省肇慶市(ちょうけいし)の街なかで、「男が、刃物で家族を含む無関係な通行人を切りつけて殺害した後、自動車を繁華街へ乗り入れて市民を立て続けに轢く」という凶悪事件が起きた。
事件に関して、当局がすでに情報封鎖に乗り出したこともあり、犯人の動機や正確な死傷者数など犯行の詳細についてはまだ明らかになっていないが、現場の様子を伝える動画からは、その凄まじさが伝わってくる。
SNSなどに投稿された複数の動画のなかには、倒されたバイク、血の海に倒れる女性、血だらけになりながら道端で震える老人や子どもらの姿があった。
道路の片端から始まった「殺戮」
複数の現地市民によると、「この日の朝7時頃、妻の浮気が発覚した男は、妻や妻の両親、さらに無関係な夫婦ら何人も、ナイフで刺し殺した後、自動車を運転して繁華街の交差点へ突っ込んだ」
「ちょうど朝の登校時刻だったため、多くの学生やその保護者が被害をうけ、犯人の逃走経路となる一本の街路がまるごと虐殺現場になった」
「犯人の男は警察へ通報する市民までも殺害しようとして追いまわし、最終的に出くわした小さな女の子を道連れにして川へ飛び降りた」という。
しかし、現地警察による当日の通報のなかでは、この凶悪事件は「交差点で車とバイクが接触する交通事故」とされている。負傷者数に関する報道はない。
事件を「交通事故」として「軽いノリ」で報じる現地当局に対してネット上では、「どっからどうみてもただの交通事故ではないだろう」といった非難が殺到している。
事件に関する死傷者数に関しては当局が情報封鎖しているため、外部は真相を知ることが難しいが、中国SNSウェイボー(微博)には、「死者6人、負傷者20人以上」という情報が流れている。
事件後、複数の中国メディアは関連報道を行っていたが、事件関連の報道や動画はまもなくして検閲され、封殺された模様。
事件当日の夜11日時点、ウェイボーにアップされていたはずの事件に関するニュースや動画は全て削除されている。
(2024年4月26日、広東省肇慶市の街中で起きた「無差別殺傷事件」)
中国では近年、「社会への報復」を身勝手な動機として、多くの無関係な市民を巻き込む凶悪事件が絶えない。
もちろん、それぞれ個別の犯行動機があり、いずれも許し難い犯罪であることは間違いない。
しかし一方で、中国社会に充満した陰惨な邪気(じゃき)が人間を根本から狂わせたことで、もはや中国は「いつどこで爆発してもおかしくない状態」であることが予想されているという。
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