中国の銀行業界では昨年以降、給料削減に関するニュースが絶えない。同国SNSでは「銀行減給」に関する話題が熱く、給料が減ったと訴える銀行員による涙の投稿にあふれている。
「月給が以前の半分」、なかには「以前の10分の1以下」という部門マネージャーまでいるそうだ。
中国の金融情報サービス企業、上海万得信息技術股份有限公司(Wind)がまとめたデータ統計によると、昨年、株式上場する銀行42のうち、14行で給料削減が行われており、多いところでは13.95%の削減率に達しているという。
しかし、実際のところはどうなのか。
中国メディア「澎湃新聞」(5月21日付)が取材した地方銀行の部門マネージャーの趙佳さんの場合、13.95%どころか、給料削減率は90%だという。
「以前は月給1万元(約20万)以上もらえていたが、先月の手取りは1千元(約2万円)もない、先々月は2千元(約4万円)余りだ」
減給ばかりでなく、銀行から支給される食事補助額なども「以前と比べて少なくなった」と複数の銀行員が中国メディアに明かしている。
吹き荒れる減給の波のなか、一部銀行員は退職を選ぶ、ただ、その場合大抵は若い人で、いっぽう、家族を養わなければならない中年職員の場合は「安定重視」の傾向が見られ、以前よりだいぶ少ない給料のなかでもしがみついている人も少なくない。
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