台湾・台北市の河口に小型船進入、「投降」求める中国人男性を逮捕

2024/06/11
更新: 2024/06/11

台湾の台北市内を流れる淡水河の河口に小型船が進入した事件で、台湾当局は船を操縦していた中国本土出身の男を逮捕した。中央社などによると、男は、中国で反政府的言論を投稿したところを通報され、拘束を恐れて密航したと主張している。

事件現場は総統府などに近い重点防御区域であるため、台湾当局は詳しい動機について調べを進めている。

報道によると、台湾当局は9日午前9時頃、レーダーによって不審船を発見し、沿岸警備隊に通報した。その後、不審船はフェリーターミナル付近で他の船と接触事故を起こし、出動要請を受けた警備隊が拿捕した。

調べに対し、男は200キロメートル離れた福建省の漁港から小型船に乗り、淡水河を目指して航行したと供述。「中華民国に投降したい」などと申し出ているという。

中国本土に関連する事務を取り扱う台湾の大陸委員会は、本件事案について詳細を把握していると発表した。

台湾当局は「台湾地区及び大陸地区人民関係条例」及び「入出国及び移民法」違反の疑いがあるとして、男の身柄を検察に引き渡した。

政治・安全保障担当記者。金融機関勤務を経て、エポックタイムズに入社。社会問題や国際報道も取り扱う。閣僚経験者や国会議員、学者、軍人、インフルエンサー、民主活動家などに対する取材経験を持つ。