2024年6月9日、中国四川省の路上で自動車が黒煙を上げて燃える様子を捉えた動画がSNSに投稿された。投稿者によると、車はBYDのEVで、自然発火して燃え、運転手は焼死したという。
中国が国を挙げて支援する同国自動車メーカー大手BYD(比亜迪)をはじめ、通信機器大手の華為(ファーウェイ)の「AITO(アイト、問界)」、スマホ大手シャオミ(小米)の「SU7」など、中国産EVによる「安全性に関わる事故」が相次いでいる。
中国当局は「国産EV産業」を発展させるため、このような安全性に関わる事故をずっと押さえつけてきた。
少し前にも、ファーウェイEV車「AITO M7」が高速道路で爆発炎上し、搭乗者3人が亡くなるという痛ましい事故が起きたばかりだ。遺族は「車のドアが開かず、車内にいた人は生きたまま焼き殺された」と告発している。このニュースは一時中国のSNSで熱い議論を巻き起こしたが、まもなくして当局によって弾圧された。
9日に撮影された四川省の路上で燃えるBYDのEVに関するニュースも、通りすがりの市民による投稿以外、報道するメディアはない。
先月20日にも同国四川省阿壩(アバ)州の観光地「四姑娘山(スーグーニャンシャン)」で、道端で燃えるBYDのEVの姿があった。
バッテリーの自然発火だけでなく、中国産EVのシステム故障が引き起こす安全性に関わる事故も相次いで告発されている。
しかし、中国産EV車所有者たちによる涙の告発の声は、中国国内ではすぐに消されてしまう。告発者のみならず、関連動画をシェアしただけのユーザーであってもSNSアカウントを封殺されていたことがわかった。
「我が国で頻発する事故の原因はいったい何なのか?」と疑問を呈したユーザーがいた。この純粋な疑問に対する答えのなかで、最も印象的なのはこれだ。
「人命軽視する中国共産党統治下の中国の企業などに、搾取対象である民のための車づくりなど、できるわけがない」
(2024年6月9日、中国四川省の路上で燃えるBYDのEV)
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