世界の主要7か国によるG7首脳会議が6月15日に閉幕した。各国が中国およびロシアに対する強硬姿勢を示したが、中絶問題が緊張を引き起こした。
G7首脳たちは、北京がロシアの軍事産業を支援していることに「深い懸念」を表明し、中国に対し、軍民両用製品のロシアへの転送を停止するよう求めた。また、ロシアの戦争機械に貢献する中国の行為者に対して措置を講じることを約束した。
バイデン大統領は、凍結されたロシア資産をウクライナに提供する計画について言及し、「ロシアが支払うべきだ」と強調した。6月13日、バイデン大統領はウクライナのゼレンスキー大統領との共同記者会見で、プーチン大統領に対し「我々を分裂させることはできない」とメッセージを送った。
バイデン大統領は、ガザ和平案に関しては進展がなく、ハマスの拒否に直面していた。記者会見では、「私は希望を失っていない」と述べたが、記者の質問に対し苛立ちを見せる場面もあった。
中絶問題での対立
G7首脳会議の最後の声明は一致を見せたが、中絶問題が緊張を生んだ。イタリアのメローニ首相は、声明から中絶に関する言及を削除しようと試みた。だが、バイデン大統領はこれに反対し「生殖権利」の明記を要求した。
フランスのマクロン大統領もイタリア政府の中絶権保護の姿勢を批判し、これに対してメローニ首相は、マクロン大統領がG7フォーラムを政治的利益のために利用していると非難した。
最終的に、メローニ首相は声明から「安全で合法的な中絶の機会」を削除することに成功し、その影響力を示した。
G7首脳は最終声明で、ガザの即時停戦、人質の解放、二国家解決(イスラエルと将来の独立したパレスチナ国家が平和かつ安全に共存)の実現に向けた支持を表明した。
バイデン大統領は最終声明の文言に「完全に支持している」と述べ、今回のG7首脳会議は、多くの問題で一致を見せた一方、中絶問題では明確な対立が見られた。
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