米下院では現地時間25日、中国共産党による法輪功学習者への迫害を即時停止することを求める「法輪功保護法案」が可決した。生きた法輪功学習者から臓器を強制摘出する残虐行為などを問題視し、人権侵害に加担した者に刑事罰を含む制裁措置を科す。
「法輪功保護法案(H.R.4132)」はスコット・ペリー下院議員など18人の超党派の議員が提出した。上院で可決成立すれば、米国は中国との臓器移植分野での協力関係を見直し、国務長官や保健福祉長官らの主導のもと、米国の助成金が中国の臓器移植を支援してきた実態を解明する必要がある。
法輪功迫害に加担した者に制裁措置を科し、米国の資産凍結やビザ発給制限を行う。中国の政府・軍高官や「強制臓器摘出について責任を負い、直接的・間接的に関与している」者を対象に、米国への入国や米国を拠点とした取引を禁じ、米国ビザを剥奪する。
さらに、同法案では刑事罰として、100万ドル(およそ1.6億円)以下の罰金と20年以下の懲役が定められている。
米議会で法輪功迫害の停止を求める法案が可決するのは初めて。
法輪功は1992年5月13日に伝え出され、最大1億人もの人々が学んだと推定されている。学習者は「真・善・忍」の教えに基づき、道徳性の向上を目指す。しかし、1999年7月に中国共産党は突如として迫害を始め、数多くの法輪功学習者が不当に逮捕され、拷問の末に殺害された。中国共産党が行う「臓器狩り」も、法輪功学習者が主要なターゲットだ。
法案は、「中国共産党指導部による法輪功への広範かつ組織的な国家ぐるみの迫害は、法輪功学習者の基本的人権に対する明白な侵害であり、ジェノサイドに該当する可能性がある」と綴っている。
ペリー氏は、「中国ではお金さえあれば、臓器を手に入れるために順番待ちする必要さえない。臓器はすぐに供給される」と指摘。強制臓器摘出の問題を議論しなければならないこと自体が「非常に恐ろしい」ことであり、「大量殺人の一形態だ」と強調した。
法輪大法情報センターのリーバイ・ブラウダ事務局長は「迫害開始から25年が経とうとするなか、アメリカ下院が法輪功保護法案を可決したことを称賛し、深く感謝する」と発表。「この重要な法案は人命を救い、今なお中国で苦しむ法輪功修煉者に希望を与え、強制臓器摘出を抑制し、米国の医療機関や患者が凶悪犯罪に加担するのを防ぐだろう」と述べた。
ブラウダ氏は「法輪功修煉者は中国共産党の検閲と人権侵害に挑戦する上で重要な役割を果たしてきた」とし、「下院の可決は、法輪功にとってだけでなく、中国共産党の下で苦しむすべての人々にとっても希望の光となる」と語った。
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