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ウィキリークス創設者ジュリアン・アサンジ さらなる刑期を避けるため司法取引に合意

2024/06/28
更新: 2024/06/28

ウィキリークスの創設者ジュリアン・アサンジ氏が、米司法省との間で共謀罪を認める合意に達した。これにより、アサンジ氏は米国への引き渡しを回避し、すでに服役した刑期の代わりに自由の身となる予定であると裁判所文書で明らかにした。

北マリアナ諸島の米国地方裁判所に提出された司法取引書によると、アサンジ氏は国防情報を入手し開示する共謀罪1件で起訴された。

司法省当局者が北マリアナ諸島連邦地方裁判所のラモナ・V・マングローナ判事に宛てた書簡よると、アサンジ氏は6月26日の朝、北マリアナ諸島の首都サイパンで出廷する予定だという。出廷中、アサンジ氏は罪状を認めるとみられる。

司法省当局者、国家安全保障局防諜・輸出管理部門のマシュー・J・マッケンジー副部長は書簡の中で、アサンジ氏は罪を認めた後、母国オーストラリアに送還されるだろうと記した。

「被告が米国本土に渡航して有罪答弁を行うことに反対していること、また、この連邦地方裁判所が、被告の国籍国であるオーストラリアに近いこと(我々は、この裁判の終わりに被告がオーストラリアに戻ると予想している)を考慮して、当事者の共同要請により、この答弁と量刑の手続きを1日で行うよう裁判所が配慮してくれたことに感謝する」とマッケンジー氏は記した。

この司法取引の条件により、アサンジ氏は英国の刑務所で既に服役している62か月以上の追加の刑期を務めることはなくなる。

アサンジ氏は英国の刑務所で5年間過ごす前に、ロンドンのエクアドル大使館で7年間亡命生活を送った。彼はそこで庇護を受けていたが、亡命が取り消され、大使館から連れ出されて逮捕された。アサンジ氏は10年以上にわたり米国への引き渡しと戦ってきた。

アサンジ氏の有罪を認める罪状は、米国史上最大規模の機密情報漏洩事件の一つに関係している。

彼は、米陸軍アナリストのブラッドリー・マニングが機密情報を入手するのを違法に助け、後にその情報を自身が設立したウィキリークスのプラットフォームで公開したとして告発されている。

ウィキリークスは、米軍と中東に関する大量の資料を公開した。その中には、イラクで米軍のアパッチヘリコプター2機が誤ってロイター通信の社員2人とその他の民間人を射殺する2007年のビデオも含まれていた。この大量の資料には、情報源の身元も含まれていた。

「アサンジ氏の行動は、米国の国家安全保障に重大な危害を及ぼし、敵対国に利益をもたらすリスクがあり、名前が伏せられた情報源は、深刻な身体的危害や恣意的な拘留の重大かつ差し迫った危険にさらされている」と、米司法省は2019年にアサンジ氏に対する告訴を発表した際に述べた。

アサンジ氏の支持者たちは、彼は米国政府内の不正行為を暴露したために被害を受けた反体制派の英雄
だと言っている。
 
一方、現在チェルシーという名前で知られるマニングは米国政府のコンピュータにアクセスして取得した国家防衛情報を故意に伝達した罪などで有罪判決を受け、35年の刑を言い渡されたが、オバマ元大統領が2017年にその刑を減刑し、共和党からの批判を招いた。

米国当局は長年にわたりアサンジ氏を米国に引き渡し、起訴しようとしてきた。今年4月にはバイデン大統領がアサンジ氏の起訴を終わらせることを検討していると述べた。また、トランプ前大統領も5月に同様のコメントをした。独立候補のロバート・F・ケネディは、当選したらアサンジ氏を赦免すると述べている。

ホワイトハウスが、司法取引の交渉でどのような役割を果たしたかは不明だが、アサンジ氏が有罪を認め、その後母国オーストラリアに帰国すると予想されることで、長年に渡る彼の法廷闘争は終結することになるだろう。

このレポートにはザカリー・スティーバーが協力しました。

 

The Epoch Times上級記者。ジャーナリズム、マーケティング、コミュニケーション等の分野に精通している。
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