【ロンドン】4日に投開票が行われた英国の下院(庶民院)選挙で、労働党は総選挙で少なくとも326議席を獲得し、保守党の14年にわたる政権に終止符を打った。日本時間の5日朝6時に発表された出口調査によれば、サー・キア・スターマーが次期首相に就任することが確定した。
スターマー氏は、「我々はやり遂げた。変革は今から始まる。働く人々のために英国を再建する準備ができている」と述べ、支持者に向けて勝利を宣言した。労働党は410議席を獲得し、議会の過半数(326議席)を確保した。2010年に保守党に政権を明け渡して以来、労働党は14年ぶりの政権奪還を果たした。
約175議席がまだ確定していないが、保守党のリシ・スナク首相は「英国民は厳しい審判を下した。その責任は私にある」と述べ、自らの敗北を認めた。スナク氏は自身の議席を維持したものの、保守党は歴史的な大敗北を喫し、議席数は記録的な低さに達する見込みである。スナク氏は労働党の勝利を認め、すでにスターマー氏に祝意を伝えたという。
スターマー氏は支持者に対し、「このような信任には大きな責任が伴う。我々の任務は、この国を支える理念を新たにし、国の再生を図ることだ。努力し、ルールを守る人々に公正な機会を与え、その貢献を尊重しなければならない」と述べた。
選挙結果では、イギリス改革党も支持を拡大し、4議席を獲得。また、グリーン党も全国で100万票以上を獲得し、2議席を得た。自由民主党は56議席を獲得する見込みであり、スコットランドでは大敗し、労働党がスコットランド国民党(SNP)から20議席を奪った。
下院議長の職を失ったペニー・モーダント大臣は、「今夜、保守党は国民の信頼を裏切ったため、重大な打撃を受けました」と述べ、党内の反省を促した。
新たな政権の下で、国民保健サービス(NHS)をはじめとする各種改革が期待されている。財務大臣のジェレミー・ハントは自身の議席をわずか891票差で守ったが、「謙虚に反省し、何を間違えたのかを自問する必要がある」と述べた。
このように、英国は新たなリーダーシップのもとで変革の時を迎えようとしている。
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