米国 「低金利と低税率」

トランプ氏、再選時にJPモルガンCEOを財務長官に起用する可能性示唆

2024/07/18
更新: 2024/07/18

共和党大統領候補のドナルド・トランプ前大統領は、再選された場合の人事について言及し、注目を集めている。最新の報道によれば、トランプ氏財務長官と連邦準備制度理事会(FED)議長の候補者に関する見解を示した。

7月16日、トランプ氏は6月末のインタビューで、再選された場合、JPモルガン・チェースの最高経営責任者(CEO)であるジェイミー・ダイモン氏を財務長官に起用することを検討していると述べた。また、現FRB議長のジェローム・パウエル氏については任期を全うさせる意向を示した。

財務長官候補:JPモルガンCEOジェイミー・ダイモン氏

ロイター通信によると、トランプ氏が68歳のダイモン氏を財務長官に考えているという発言に対し、JPモルガンはコメントを控えた。

ダイモン氏は日曜日に全社員宛てのメールで、トランプ氏が暗殺未遂事件に遭ったことに対し「政治的暴力に深い悲しみを感じる」と述べた。

ダイモン氏は、「私たちは皆、民主主義を破壊しようとする憎悪、脅迫、暴力行為に断固として立ち向かわなければならない。建設的な対話を通じてのみ、国が直面する最も厳しい課題に対処できる」と強調した。

長年にわたり、ダイモン氏は、民主党に対してトランプ支持者を疎外しないよう警告してきた。今年1月、彼はダボス会議で「民主党はMAGA(トランプ支持者)に対する発言にもっと慎重になるべきだ」と述べている。

インタビューでダイモン氏は、トランプ氏の一部の立場と政策を評価し、「彼(トランプ)はNATO問題、移民問題で正しかった。経済成長は良好で、貿易税改革も効果的だった。中国に対する見解も正しかった」と語った。

パウエル氏 辞任の予定なし

現職パウエル氏のFRB議長の任期は2026年5月までであり、理事の任期は2028年1月までである。パウエル氏は15日、任期満了前に辞任する予定はないと表明した。彼は元々、オバマ前大統領によってFRB理事に任命され、2018年にトランプ氏によってFRB議長に指名された。

しかし、トランプ氏はパウエル氏の金利引き上げに不満を抱き、経済刺激策が弱体化すると懸念していた。

トランプ氏はインタビューで、11月の大統領選前にFRBが金利を引き下げることを望まないと述べた。今年2月には、選挙期間中の金利引き下げはバイデン大統領の選挙戦に有利になると述べている。

4月には、トランプ氏の盟友たちが、彼の再選時にFRBの独立性を弱める提案を準備していると報じられた。

トランプ経済学

トランプ氏はインタビューで、「トランプ経済学」は「低金利と低税率」を意味し、企業と雇用をアメリカに戻すための大きな原動力であると述べた。彼は企業税率を最低15%に引き下げる意向を示している。

また、より良い貿易条件を求めて関税を引き上げ、国内産業を保護する計画も表明した。中国製品に対して60~100%の追加関税を課す他、全ての輸入品に対して10%の関税を導入すると述べている。

移民問題については、南部国境を閉鎖し、移民の制限が国内の賃金と雇用を増やす鍵であると強調した。

トランプ氏は、減税、石油生産の増加、規制緩和、関税引き上げ、対外金融コミットメントの削減などの政策が揺れる州の有権者を引きつけ、大統領選で勝利するための鍵であると信じている。

7月15日、ウィスコンシン州ミルウォーキーで開催された共和党全国大会で、共和党は正式にトランプ氏を2024年大統領選の候補者に指名した。当日、トランプ氏は39歳のオハイオ州上院議員J・D・バンス氏を副大統領候補に指名した。

王君宜
王君宜