木原稔防衛大臣はカンボジアとベトナムの防衛相との会談を前にした記者会見で、両国との戦略的関係強化に向けた意欲を示した。
8月2日、木原防衛大臣は記者会見を行い、8月4日から7日にかけてカンボジアおよびベトナムを訪問し、両国の防衛相と会談を行うことを発表した。カンボジアのティア・セイハ国防大臣、ベトナムのファン・ヴァン・ザン国防大臣とは、2022年6月以来2年ぶりの対面会談である。木原大臣は、東南アジア諸国が日本にとって戦略的に重要なシーレーンの要衝を占める地域であることを強調し、これらの国々との「包括的・戦略的パートナーシップ」を通じて安全保障協力をさらに強化していく意向を示した。
会談では、特にカンボジアが中国共産党(中共)との距離を縮める動きを見せる中、ベトナムは南シナ海問題で中共と領有権争いを展開している状況にある。これらの異なる戦略的立場から、木原大臣は「戦略環境の認識を共有し、防衛・安全保障協力の一層の強化を確認したい」と述べ、訪問の具体的な成果については事前の予断を避けつつも、戦略的な課題への対応に重点を置いた討議を行う予定である。
一方で、記者からの質問に対して、木原大臣は両国訪問の成果について予断を避ける姿勢を保ちながらも、カンボジアとベトナムとの間での戦略的な認識の共有と協力強化を目指すことを明らかにした。この訪問は東南アジアにおける日本の安全保障戦略と経済的利益をさらに推進する上で、重要な意義を持つと考えられる。
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