中国の秋の味覚の代表ともなっている「上海蟹(シャンハイガニ)」。しかし、今年は猛暑に伴う養殖地の水温上昇の影響により、上海ガニが大量死している。
なかには、1日に3千匹以上の大量死する養殖農家も出てきており、養殖業者は泣いている。
浙江省杭州市で20年以上も上海ガニのビジネスに携わってきた王氏集団の王志強会長は、「水温が高すぎて、上海ガニが大量死している。こんなことは歴史上を見ても珍しい」と嘆く。現地紙「都市快報」が報じている。
王氏によると、「養殖過程において上海ガニの死亡率は通常10%以下だが、いまでは20%を超えている」という。
広大な養殖場を経営し、20年近い養殖経験を持つ付さんも「毎日のように水に浮いた死んだカニの引き揚げ作業をしている」。付さんの養殖場では、約100平方メートルの範囲において毎日平均して4匹の上海ガニが暑さで死んでおり、養殖場全体では毎日3千匹以上死んでいるという。
「上海ガニの養殖において通常は水温が35℃前後が最適だが、今年は40℃を超えている、水温の影響があまりに大きすぎる」と付さんは指摘する。
江蘇省でカニ養殖に携わる魏さんは、「高温で水草が腐り、池の酸素含有量が低下し、その影響をうけてカニも酸素不足になる。今はちょうど上海ガニの4回目の脱皮の季節にあたるため、カニの体は弱く、耐熱能力も低下している、高温で食欲もないため、今年はあまり大きくならないだろう」と指摘。
持続的な高温天候は、カニの死亡率が高まるだけでなく、カニがなかなか大きくならないという。
上海ガニは中国で非常に人気のある食材であり「大閘蟹(だいこうかい、ダージャーシエ)」という。
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