8月26日、Temuの親会社である拼多多(Pinduoduoピンドウドウ)の株価が米国市場において30%以上の下落を記録し、一株当たり100ドルを下回った。これは2024年に入ってからの最低値である。
同日、拼多多の米国市場における前場の株価は急落し、一時19.55%の下落を記録した。市場開始時の株価は110.200ドル/ADS(預託株式)であり、8月26日米東部標準時16時の市場終了時には139.870ドル/ADSで取引された。しかし、その間の最高値は111.670ドル/ADS、最低値は95.860ドル/ADSであり、100ドル/ADSを下回る最低値を更新した。
業界関係者によれば、拼多多の株価が大幅に下落した主因は、第2四半期の業績が市場予想を下回ったためである。
拼多多が公表した第2四半期の財務報告によると、同期の売上高は970.6億元(約1兆9700億円)、調整後の運営利益は349.9億元、調整後の普通株主向け純利益は344.3億元であった。市場の事前予想では、売上高が999.85億元に達すると見られていた。
財新網によれば、拼多多の総収入の伸びが鈍化した主な理由は、取引サービス収入の成長が鈍化したことにあるという。今四半期の取引サービス収入は479.44億元であり、前年同期比234%増となったが、総収入に占める割合は49.4%に減少し、前期比で1.69ポイントの低下を記録した。これに対し、過去3四半期の取引サービス収入の増加率は315%、357%、327%であった。
拼多多の取引サービス収入を大きく押し上げているのは、海外で急速に拡大しているTemuである。しかし、第2四半期には拼多多のオンラインマーケティングサービスやその他の収入の伸びが29%にまで落ち込み、これまでの3四半期に見られた39%、57%、56%という高い成長率から減速している。
さらに、8月15日には、アメリカの21州の司法長官が共同でTemuに対し、30日以内にアメリカの消費者からどのようなデータを収集しているか、その詳細を説明するよう求める書簡を送付した。この書簡では、Temuと中国共産党政府との関係についても明確化を求めている。
「第一財経」によれば、財務発表後の電話会議において拼多多のグループ会長兼共同CEOである陳磊氏は、拼多多のグローバルビジネスが激しい競争と絶え間ない外部の変動に直面していることを認め、「これらの要因が相まって、ビジネスの変動が避けられず、この四半期には収入の成長が不安定であり、利益能力の低下傾向が見られた」と述べている。さらに、「競争の激化は電子商取引業界の主要なトレンドであり、高い収入成長は持続不可能である」と指摘している。
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