社会問題 「パパー」と悲痛な叫び声をあげる幼い子ども

【動画あり】夜市の衆人環視のなか妻子の目の前で首をナタで切り落とされた男性 邪気が充満する中国社会

2024/09/01
更新: 2024/09/02

山東省高密市の夜市で28日夜、口論の最中に別の男が突然ナタを振り上げ男性の妻子の目の前で男性の首を打ち、わずか一撃で首の半分以上を切り落とした事件が起きた。

父親が殺される一部始終をすぐそばで目撃した幼い男の子は「パパー」と悲痛な叫び声をあげていた。

現地公安当局によると、加害者の男、馬(36歳)は拘束され、被害者の男性、王さん(36歳)は死亡した。

記事に付けた動画は処理済みのものであるが、首を切り落とされる瞬間のシーンがはっきりと映った動画は華人圏のSNSで拡散されており、見る者の心を締め付ける。

夜市の衆人環視のなかで起きたこの凶悪事件について、ネット上では「中国社会は邪気があまりに充満し過ぎている」「恐ろしくて外を出歩けない」といった嘆きの声が広がっている。

(事件発生当時の様子、モザイク入り)

 

「邪気」が充満する社会
 

中国では近年、暴走車がわざと人混みへ突っ込むなど「社会への報復」を意図したとみられるような凶悪事件も含め、中国社会に充満する「邪気」がもたらす悲劇は、ほとんど毎日起きている。この邪気を、中国語では「戻気(リーチー)」と呼ぶ。

中国共産党(中共)による「ヘイト教育」が生み出した「邪気」は、中国の経済不況がもたらす生活できるかどうかという重圧の中でますます凶暴化し、殺人事件が頻発している。

しかし、当局は「安定維持」の必要性から、凶悪事件が起きるたびに情報封鎖をする傾向があるため、外部に知られているのはほんの氷山の一角に過ぎない。

華人圏のSNSには「今の中国社会は邪気が満ちている。人と衝突を起こすな」といった趣旨の動画はSNS上に様々なバージョンのものがある。どれも「あなたの相手や周囲の誰かが精神的に突然キレて凶悪犯に豹変しないよう、あなたが十分注意しなさい」と呼びかける内容だ。

 

2021年5月22日、大連市街で無差別に歩行者を轢き殺す社会報復事件が発生。犯人の劉東は2023年4月7日に死刑執行された(事件現場の防犯カメラ画像、中国SNSより)
李凌
エポックタイムズ記者。主に中国関連報道を担当。大学では経済学を専攻。カウンセラー育成学校で心理カウンセリングも学んだ。中国の真実の姿を伝えます!