8月31日、中国四川省広元市で開催されたハーフマラソン大会「2024広元半程馬拉松 」でミネラルウォーターが深刻に不足する事態になり、多くのランナーが自腹で近くの売店に駆け込んで水を購入する羽目になった。
結局大会は熱中症と思われるランナーが続出したため、レース開始後2時間で中止となった。
この日、大会は朝7時30分にスタートした。しかし、開始1時間余りで「深刻な水不足だ」と一部参加者はSOS動画をSNSに投稿。
動画に映った給水所ではミネラルウォーターがなく、職員もいなかった。
「晴天で風なし、気温上昇も早く、給水所では水が不足している。多くのランナー(スタート時点から9キロ地点で)が、レース途中でも道筋の売店で、自腹でミネラルウォーターを買い、水分補給してるよ」と撮影者は訴えた。
別の参加者は「7.5km地点ですでにミネラルウォーターがなくなり、自分より後に来た少なくとも数千人は自分で水を買わないといけない」と明かした。
ほかにも、熱中症と思われる参加者が出たことを映したシーンや、コースを走るのではなく、歩くランナーたちの姿も。
「熱すぎる、体が動かない、みんな歩いてるよ」
「レース途中で多くの救急車が通り過ぎていった。多くの人が具合悪くなって、救急車が足りない」などと、参加者らは窮状を説明。
試合開始から2時間後の午後9時半、大会組織委員会は「悪天候でランナーとスタッフの身の安全を確保するために」と、「レースの中止」を発表した。
大会での水なしのアクシデントをめぐり、ネット上では、「主催側の安全管理能力」に疑問を呈する声が噴出した。
ほかにも、「そもそも、なんでこんな暑い時にマラソン大会なんかやるんだ、熱中症になったらどうしてくれるんだ」といった非難の声も。
3年前の「甘粛クロスカントリーマラソン大会(2021年5月22日)」ではレース途中に雹と突風、雨などの悪天候に見舞われ、選手10人に1人(計21人)が死亡する大惨事となった。死亡した選手の中には国内トップレベルのベテラン選手も含まれていた。
しかし、当局が主張する「異常気象」について、選手たちを助けた地元民によると「こんな天気など日常茶飯事だ」と反論する。
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