「中国はデフレに直面」 中国人民銀行総裁が認める

2024/09/09
更新: 2024/09/09

9月6日、前中国人民銀行(中央銀行)総裁が上海の金融サミットで、中国経済デフレに直面していることを認めた。ある評論家は、中共が悪循環に陥っており、その状況を維持することが難しいと指摘している。

6日、中共政治協商会議経済委員会の副主任であり、前中央銀行総裁の易綱氏は、現在中国はデフレ対策に集中すべきであり、不動産市場地方政府債務問題についても言及した。

「まだできるのか? 全国最大の衣料品在庫卸売市場には誰もいない」

さらに、中国経済は企業の利益圧迫、従業員の給与減少、内需の低迷、投資家や消費者の信頼の低下など、複数の危機に直面している。

経済評論家、秦鵬氏は「中国のデフレは実際にはしばらく続いているが、中共が公式に認めたのは初めてだ。これは現在のデフレの状態を示しており、中共は実際には逆転する手段がなくなっている」と述べた。

経済の専門家たちは、デフレがインフレよりもはるかに恐ろしいと警告している。デフレの影響により、消費力が生産を引き上げられず、企業が大量に倒産し、多くの人々が失業することで、経済は悪循環に陥る。

時事評論家、唐靖遠氏は「中国の中高所得層は、急速に富が縮小していると感じている。彼らは中国経済の未来に対して非常に悲観し、絶望感を抱いており、将来の社会不安に備えてお金を貯める必要があると考えている」と述べた。

157年の歴史を持つ北京ダックのレストラン「全聚徳」は、238元(約4800円)の北京ダックが売れなくなり、損失の泥沼にますます深くはまっている。全聚徳は年間で2億6千万元の損失を出している。2024年上半期には約106万軒のレストランが閉店し、この数は2023年全体の閉店数に近づいている。

北京の統計データによると、2024年上半期において、北京で北京市の一定規模以上の飲食業の利益は前年同期比で88.8%減少し、利益率は0.37%にまで低下した。

唐靖遠氏は「高級レストランの大半がビジネス活動の場であることは広く知られている。多くの高級レストランが一斉に閉店することは、ビジネス活動の頻度が著しく低下していることを示しており、実際には経済が深刻な後退局面にあることを反映している」と述べた。