世界各地で、電気自動車やガソリンエンジン車に充電機能を併せ持つプラグインハイブリッド車といった「新エネルギー自動車」を、通常使用したとしても自然発火するという事故が起きている。なかでも中国製EVによる事故や炎上ケースがとにかく多い。
「(中)国産EVがまた燃えている」といった投稿はSNSにあふれ、あまりに頻発する中国製EVの安全性に大きな懸念が寄せられている。
いまでは、「中国産EV乗るのは命がけで」というのが定番の皮肉として定着しつつある。
そういった背景もあり、中国浙江省杭州市にある5つ星ホテルは、今月から、自然発火しやすいという理由で、EVなどの「新エネルギー車の地下駐車場への入庫」を禁じたことがわかった。中国メディアが伝えた。
最近、ある女性が新エネルギー車を運転して同ホテルの地下駐車場に入ろうとしたところ、警備員に止められてホテル裏の「新エネルギー車専用」の駐車場へ誘導されたという。
ホテル側の新規定に一部新エネルギー車の車主からは、不満の声が上がっているが、「EV車が何の前触れもなく、燃えるのは周知の事実で、地下駐車場に駐車させないのは、みんなの安全のための必要な措置だ」として賛成の声も多い。
浙江省の官製メディア「銭江晩報」はかつて、2020年4月30日~5月4日の5日間だけでも、杭州市内で少なくとも自動車の自然発火事故が、11件発生したと報じている。
しかし「新エネルギー自動車」は中国では政府が普及を進めていることもあり、事故が起きても隠蔽され報道されないケースが多い。それらは、原因究明されていない事例がほとんどで、時折、海外のSNSなどに炎上の様子を映した事故動画が流出しているが、その実態は不透明なままである。
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