上海にダブル台風の被害 歴史的な雨量と市内広範囲の浸水被害

2024/09/20
更新: 2024/09/20

9月19日、台風14号が21時45分頃に上海市奉賢区沿岸に上陸し、短時間の雷雨と陣雨で多くの地域が被害を受けた。特に浦東新区、奉賢区、金山区、青浦区、崇明区の東部地域では暴雨が発生し、市内の多くの場所で内水氾濫が起こった。一部のネットユーザーは「一晩寝て起きたら全てが浸水していた」と報告している。

上海市洪水対策本部の発表によると、20日9時までの平均降水量は73.28ミリで、降雨は主に奉賢区、浦東新区、閔行区に集中した。特に奉賢区の楊家宅気象観測所では、最大降水量が340.9ミリに達し、浦東区の泥城公園気象観測所の最大降水量は116ミリだった。これらの観測所では6時間以内に300ミリを超える累積降水量が記録され、浦東と奉賢での歴史的記録を更新した。また、市内の22の水文観測所では水位が警戒線を超えた。

19日の夜、動画を投稿したネットユーザーによると、台風による強風と暴雨がガラス窓を叩き、雨水が隙間から室内に侵入する様子が映されていた。動画の投稿者はタオルや衣服を使って水を吸い取ろうとしたが、雨水は依然として流れ込んでいた。20日の朝、多くのネットユーザーが深刻な浸水を報告し、「朝起きたら土砂降りだった」との声も上がっていた。

特に浦東臨港新片区や恵南地下鉄駅などの地域では、膝まで達する深刻な浸水があり、動画には道路や小区に水が溜まり、車両が水没し、歩行者や車両が移動するのが困難な様子が映し出されていた。また、家庭の室内にも水が入ってきた様子が報告されている。

9月20日5時15分には奉賢区5地区で豪雨の赤色警報を発表し、「六停」(授業停止、作業停止、運行停止、航行停止、園地停止、営業停止)の通知が出され、5時16分には上海浦東区も同様に赤色警報を発表した。この措置により、浦東区、奉賢区などの地区の21の地区で334の学校が休校となり、影響を受ける学生は28万人に上った。

気象データによると、1949年以来、9月に上海に上陸した台風は4つしかないが、今年の9月16日に上陸した台風13号は1949年以降で最も強力な台風とされている。その後、台風14号が台風13号の後にすぐ再び上陸した。

中央気象局は、わずか4日間で上海が2つの台風に連続して襲われたことは歴史的に前例がないと指摘している。

高慧
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