19日午前、中国湖南省「財政庁」の劉文傑庁長(58歳)が自宅が入っているビルから転落死した。
現地警察によると、劉氏は殺害され、墜落現場には容疑者の男2人も転落して亡くなっている。
「劉氏は男2人によって縛られ、高層階の窓から投げ落とされて、即死した。男2人もその後に飛び降り自殺した」と複数の中国メディアが報じている。
いっぽう、警察側は「容疑者の男2人は劉氏と面識はない。男らは劉氏をナイフで脅迫し、うち1人は劉氏と争っているうちにベランダから同時に転落し、もう1人は逃走中に誤って落ちた」と主張している。容疑者の1人は同じ省の官僚だったという。
加害者2人が自殺かどうかによって、動機が限定されるということだ。
「面識がない」という公式発表に対しては、ネット上で「そんなわけないだろう」とする意見も多く、事件の動機や内情に関する複数の説が拡散されている。
いっぽう、中国SNSウェイボー(微博)では関連話題は検閲に遭っており、そのことから、「絶対に何か、外部に知られてはならない内情がある」と勘繰るユーザーも多い。
今回の事件は中国の官界を震撼させ、「明日は我が身か」という何とも言えない「恐怖」の雰囲気が、官界で蔓延しているという。
近年、中国共産党幹部の「事故死」が相次いでおり、村役人やお偉いさんが庶民によって殺害される事件も頻発している。
(現場の様子)
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