東京都でマイコプラズマ肺炎の患者数が過去最多に

2024/09/27
更新: 2024/09/27

東京都でマイコプラズマ肺炎にかかる人が増加している。東京都保険医療局によると、令和6年の第38週(9月16~22日)において、マイコプラズマ肺炎の報告数が過去最多となったという。都内25か所の定点医療機関から70人(1定点あたり2.80人)の患者数が報告されており、感染症が施行されて統計を開始した1999年以来、最も高い値となったようだ。

厚生労働省によると、マイコプラズマ肺炎とは「肺炎マイコプラズマ」という細菌に感染することによって発症する呼吸器感染症だとしている。感染してから発症するまでの潜伏期間は2~3週間と長く、全身の倦怠感やせき、頭痛などを引き起こす。

また感染した多くの人は軽い気管支炎で済み、その後軽い症状が続くとされるが、一部の人は重症化するケースもあるという。マイコプラズマ肺炎の発症時期は1年を通してみられるが、特に今後の季節である秋、冬にかけて増加する傾向がある。

マイコプラズマ肺炎は児童や学生などの若い年齢層においての感染が多いことでも知られている。東京都保険医療局の「マイコプラズマ肺炎の患者報告数の年齢階層別内訳」(令和6年第1週から第38週分)によると、5歳~9歳の感染割合が46.7%と最も高く、次いで10歳~14歳が22.6%となっている。

また幼児の感染割合も高く、1歳~4歳の幼児の感染割合は合計で21.5%となっている(1歳3.3%、2歳4.1%、3歳7.4%、4歳6.7%)。一方、高い年齢層の感染割合は低く、15歳~19歳は2.1%、20歳以上は6.3%となっている。

マイコプラズマ肺炎の拡大防止や予防のため、どのような対策をとることが重要となってくるのだろうか?

厚生労働省によると、マイコプラズマ肺炎の感染経路は主に飛沫感染と接触感染であり、普段から流水とせっけんによるこまめな手洗いや、咳の症状が発生した時にマスクを着用するなどの”咳エチケット”を守ることを心がけることが重要だとしている。

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