「10万元(約200万円)の預金があるのに、3千元(約6万円)しか引き出せない」
「お金を引き出すのにお金の出所を証明しないといけない」
この話題は28日、中国SNSのトレンド入りし、物議を醸した。
被害を訴えるのは中国銀行(広東省恵州市博羅園洲支店)に普通預金の口座を持つ市民で、同市民は後に中国メディアに対し、最終的に「お金の出所を証明してくれる友人」の協力を得てようやく預金を引き出せたと明かしている。
「そのお金、どっから来たのか? 証明して」
先ほどの被害を訴える預金者によれば、預金を引き出そうとする際、銀行職員から「お金の出所」を聞かれたという。
預金者は「そのお金は緊急に使うお金で、友人に頼んで振り込んでもらったものだ」と答え、ちょうどその友人も一緒に来ていたので、友人は銀行職員に「振り込み証明」や「身分証の写真」を提示した。
しかし、「身分証の原本がないとダメ」と言われ、致し方なくその友人は自宅に戻って原本を持って再度銀行に舞い戻り、「振り込んだことの証明」の作業を終え、そうしてようやくお金を引き出せたという。
「幸いにも友人が地元にいてくれてよかった。万が一、遠いところに住んでいたらどうなってたことか……」と、預金者は笑うに笑えないという。
いっぽうで、中国銀行側によると、お金の出所の証明を求めたのは「詐欺を防止するためだ」としている。
「詐欺防止など、実に良い口実を見つけたものだ」
「本当に詐欺防止できているかどうかはすごく疑問だが、間違いなく預金者に不便をもたらしているよね」
「本当は銀行にあるのは数字だけで、実際にはお金がないから、何としても預金を引き出す人を阻止しようとしているだけだろう」など、関連トピックスには非難や現状嘆きのコメントが殺到。
このほか、「妻から振り込まれたお金を引き出そうとしたら、結婚証明証と妻の身分証明書番号の提供を求められたよ」
「友人から借りたお金を引き出そうとしたら、銀行から相手(友人)の身分証明証番号と携帯番号を求められた。それだけではない、本当にお金を貸したかどうか、友人に電話までかけやがった! お金を引き出すのは本当に面倒で大変だった! すごく時間がかかったから、待っている他のお客さんはすごく怒ってたよ」といった経験談披露のコメントも多く寄せられている。
実際、こうしてこの記事を書いている筆者本人および知り合いの人物(いずれも日本在住)も中国工商銀行の預金が理由もなく凍結されている。訳もなく凍結された預金を引き下ろすために中国に帰国した知り合いは、有効な身分証を銀行窓口に提示して申し出るも、「外国にいる妻と一緒に窓口に来い」などと難癖を付けられて、結局は下ろせなかったのだ。
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